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第3話

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2026/02/12 08:00 更新
💜side


マネさんが、生活に必要な物を大量に抱えてやって来てくれた。

日用品、着替え、子ども用のパジャマや歯ブラシ、おもちゃまで。
マネ
ほんとうは、私たちも一緒に住まないといけないんだけど……プライベートとか知られたくないやろ?だから滝沢くんには、上手く説明しといたから安心して!
高橋
マネさん……ありがとうございます
ほんま、この人がマネさんでよかった。

心の底からそう思う。
藤原
……とか言っといて、ほんとうは彼氏に会えなくなるからやろ
マネ
ちょっ///そんなことn……って、なんで彼氏おること知ってるの!?
藤原
この前、楽屋でめっちゃ幸せそうな顔して電話してたから、彼氏かな〜って思って
マネ
……///はずかしっ……
大橋
えー!マネちゃん、恥ずかしがってるん!?めっちゃかわええ!
マネ
かわええは、なにふぁむの皆さんに言ってあげて。それに、私は可愛くない
大橋
なにふぁむのみんなは、もちろんかわええで!でも、目の前で照れてるマネちゃんも、めっちゃかわええ!
マネ
はいはい、ありがとー(棒)
大橋
もぉ〜!もうちょっと喜んでもええやんかぁ〜





……なに、この甘々空間。


見てられなくなって、後ろの方へ視線をやると。



すごい顔で、こっちを睨んでる丈くん。
高橋
丈くんwww 顔やばいことなってるでwww
藤原
だって、大橋が……
完全に嫉妬してる。


これ、大吾くんが見たら……って。
西畑
(グハッ🏹_:(´ཀ`」 ∠):)
……言わんこっちゃない。
マネ
……あっ、やばっ!もうこんな時間!!とりあえず、なんかあったら電話して!すぐ飛んでくるから!
高橋
りょーかいでーす!
そう言って、マネさんは慌てて帰っていった。


その瞬間。

丈橋はイチャイチャ再開。

大吾くんは、その光景に完全にやられて床に崩れ落ち。



……ほんま、この先大丈夫かな。



そう思って、軽くため息をついた、そのとき。



「返して!!」





大きな声が、リビングに響いた。

慌てて声のした方を見ると。

おもちゃを取り合って、向かい合う三人の姿。
道枝
これは、しゅんの!!
大西
りゅーせーの!!
長尾
けんちゃんのだもん!
高橋
ちょ、ちょっと待って。喧嘩せんでも、おもちゃはたくさんあるやん
大西
りゅーせーは、これがいいの!!
ん〜……困ったな。

どう声をかけたらいいか考えていると。




ドンッ。





鈍い音。

顔を上げた瞬間、状況が一気に理解できた。

床に尻もちをついて、今にも泣き出しそうな流星。

その前で、押してしまったことに気づいて、固まる駿佑。

そして、その間で、どうしたらいいか分からず、目にいっぱい涙を溜めた謙杜。
大西
……うわぁぁぁぁん
高橋
……流星、おいで
しゃがんで、両手を広げると。
大西
……っ、ひっく、きょろちゃーん!(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
ぎゅっ。

小さな体が、全力で抱きついてくる。
高橋
よしよし、痛かったなぁ
背中を優しく撫でる。




そのとき。


大橋
誰か泣いてるん?


さっきまでイチャイチャしてた丈橋と、大吾くんがやって来た。

事情を説明すると、丈くんが静かに駿佑の前にしゃがんだ。
藤原
しゅん、おいで
駿佑は、怒られると思ったのか、みるみる目に涙を溜めて。
道枝
……っ、ふぇ……
そのまま、ぽろぽろ泣き出した。
藤原
えぇ〜、なんで、しゅんが泣くんよ
道枝
だって……っ、りゅーせーくん、押しちゃったぁ……ひっく……
藤原
そっか。なんで押しちゃったん?
道枝
……おもちゃ取られて、いややった……
藤原
嫌やったなぁ
でも、人を押してええんやっけ?
道枝
……だめぇ……
藤原
そうやんな。じゃあ、ごめんなさい、できる?
道枝
……できるっ……
ゆっくり、流星の方を向いて。
道枝
りゅーせーくん……ごめんねぇ……
大西
……いいよぉ……
藤原
よくできました
そう言って、駿佑の頭を優しくなでなでする。

その姿が、あまりにも自然で、優しくて。

……ほんま、すごい。




その横で。

まだ目に涙を溜めて、固まっている謙杜。

そこに、大橋くんがしゃがみ込んだ。
大橋
謙杜、どうしたん?
長尾
……こわかったぁ……
大橋
そっかそっか。怖かったなぁ〜
そう言って、優しく抱っこする。









そのとき。
西畑
……なぁ
ぽつりと、大吾くんが口を開いた。

さっきまで丈橋にやられて床に沈んでたとは思えんくらい、急に真剣な顔。
西畑
なぁ、流星。ちょっとこっち来て?
大西
……だいちゃ?
流星は、まだ少し不安そうな顔で、大吾くんの方へと歩いていく。

大吾くんは、流星と同じ目線になるようにしゃがみ込んで、にこっと優しく笑った。
西畑
さっき、びっくりしたよな。痛かったし、怖かったよな
大西
……うん
西畑
でもな、しゅんも、わざとちゃうねん
大西
……ほんと?
西畑
ほんとほんと。おもちゃ取られて、どうしてええか分からんくなっただけや
そう言って、今度は駿佑の方を見る。
西畑
しゅんも、嫌な気持ちになったんやんな
道枝
……うん
西畑
どっちも悪ない。でもな、ぶつかったら、みんな悲しくなる
みちりゅちぇ
……
西畑
やからな
大吾くんは、二人の間にそっと手を差し出した。
西畑
なかなおり、しよ?
しばらく沈黙。

でも、最初に小さく動いたのは流星だった。
大西
……いいよ
そう言って、駿佑の手を握る。
大西
……しゅん、ごめんねぇ
道枝
……うん。ぼくも、ごめんねぇ
二人が手を繋いだのを見て、大吾くんは満足そうに笑った。
西畑
よっしゃ。ええ子や
その様子を見ていた謙杜が、ちょこんと近づく。
長尾
……けんちゃんも……なかま
西畑
もちろんや
三人の小さな手を、そっと重ねる。
西畑
これで、なにわチームや
大西
……なにわ!
道枝
……なにわ!
長尾
……なにわ!
三人で顔を見合わせて、えへへ、と笑った。
高橋
かわええ……
思わず、声が漏れる。
西畑
ほら、仲直りできたし、みんなで別のおもちゃで遊ぼ?
ベイビーズ
うんっ!
そう言って、三人は仲良くリビングへ戻っていった。

その背中を見送りながら。
高橋
……大吾くん、さすがっすね
西畑
ん?いや、普通やで
高橋
普通でそれはすごいんすよ……
西畑
やめろ、照れるやろ
そう言いながら、ちょっと耳が赤い。
大橋
でも、ええなぁ……
藤原
なにが?
大橋
この家。なんか、あったかい
藤原
せやな
丈くんが、ぽつりと呟く。

さっきまで泣いてたはずの三人の笑い声が、リビングに響いている。

その音を聞きながら。
高橋
……ほんま、この先、何があっても
高橋
なんとかなる気、しますね
西畑
せやな
そう言って、みんなで顔を見合わせて笑った。

この家は、きっと。

泣いて、笑って、成長して。

そんな時間が、ぎゅっと詰まった場所になる。

そう、強く思えた。

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