第30話

手当
32
2024/12/25 10:34 更新
小野寺彩
ただいまー。
小野寺紬
おかえり・・・って誰!?
大沢和馬
彩の彼氏っす。
小野寺紬
彼氏・・・、えっ!?
 そうだった。お母さんには伝えてなかったんだ。
小野寺紬
なんでそんなに怪我してるの・・・?
小野寺彩
まぁ、ちょっといろいろあって・・・。
小野寺紬
何よいろいろって・・・。
小野寺彩
・・・とにかく!早く、手当をしてあげて!
小野寺紬
ちょっとしみるかもしれないけど我慢してね。
大沢和馬
痛っ!!!
小野寺彩
我慢我慢。
小野寺紬
もう、何をどうしたらこんなに傷だらけになるの?
小野寺彩
・・・階段から落ちそうになって、大沢くんが助けてくれて。(嘘)
小野寺紬
そうだったの!?なら、早く言いなさい。
小野寺紬
はい、これで大丈夫。だけど念の為、病院に行ってね。
大沢和馬
・・・助かりました。
小野寺紬
彩。病院に付き添いに行きなさい。
小野寺彩
分かった。行こ!
大沢和馬
あぁ。
 私達は病院に向かって歩いていた。
小野寺彩
大沢くん、怪我大丈夫?
大沢和馬
まぁ。
小野寺彩
・・・ありがとうね。助けてくれて。
大沢和馬
・・・お前に死なれたら俺が困るからな。
大沢和馬
っていうか、彩こそ俺を助けてくれたじゃねぇか。
小野寺彩
だって大沢くん、死にそうだったよ。
大沢和馬
俺は簡単には死なねーって。
小野寺彩
またそう言って。
小野寺彩
大沢くんだって人間なんだよ?たまには私のことも頼って。
小野寺彩
私も守られてばかりは嫌だから。
 ──病院到着──
大沢和馬
俺ら診察番号、69番だって。
小野寺彩
そっか。
 呼ばれるまで待っていると、突然、声を掛けられた。
福本美咲
あれ?彩じゃん。
小野寺彩
美咲!
小野寺彩
どうしたの?
福本美咲
おばあちゃんのお見舞い!
福本美咲
彩は?
 私は無言で大沢くんを指さした。
福本美咲
彩って、人殴るんだ。
小野寺彩
違う!違う!
小野寺彩
階段から落ちそうになって、大沢くんが助けてくれて。(嘘)
福本美咲
あ・・・なるほどね。
大沢和馬
なぁ福本。浦川との飯は楽しかったか?
福本美咲
もう、最高よ!とっても楽しかった!
福本美咲
彩、本当にありがとうね!!
小野寺彩
あ、うん。
福本美咲
電話の時はつい、頭にきてズバズバ言っちゃったけど気にしないでね!
小野寺彩
うん、平気よ。
福本美咲
良かった~。
福本美咲
ちなみにだけど、ご飯終わって家帰った後もずっと電話してたんだよね~。
大沢和馬
福本。もう1つ聞きてぇんだけど。
福本美咲
何?
大沢和馬
浦川、何か言ってなかったか?
福本美咲
何かって?
小野寺彩
・・・意味深な事とかなかった?
福本美咲
うーん・・・。そういえば・・・。
福本美咲
「今度、大事な取引があるから、今大変なんだよね」って言ってた。
小野寺彩
取引・・・?
大沢和馬
・・・・・?
福本美咲
私も何の取引なのか気になって聞いてみたけど、教えてくれなかったのよ。
福本美咲
・・・まぁ私は気にしてないけどね!
大沢和馬
・・・そうか。
看護師
69番の大沢様ー。診察室へお入りくださいー。
小野寺彩
・・・あ、私達行くね!
福本美咲
うん!
 15分後。診察も手当も終わり、私達は病院を出た。
小野寺彩
大沢くん、何だと思う?取引って・・・。
大沢和馬
知るか。
小野寺彩
だよね・・・。
小野寺彩
明日、浦川くんに直接聞く?
大沢和馬
バカか!ただでさえ、警戒されてるのに。
小野寺彩
じゃあどうすれば・・・。
小野寺彩
ねぇ、やっぱり組織の人間ってことはないの!?
大沢和馬
あり得ない。俺は中学生の時から組織にいるが、今まで1回も見かけたことはない。
小野寺彩
・・・そっか。
大沢和馬
じゃあ、俺もう帰る。送ってくれてありがとな。
小野寺彩
うん!

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