夜8時頃。私は疲れた体をベッドに預ける。
正直及川と話せないのはかなりしんどい。それぐらいあいつは私にとって大きな存在で、大切な人…
でもやっぱり
あれからも気持ちは膨らむばかり。早く忘れたいのに……
ふと、枕元に目をやる。
枕元に置かれたスマホの画面が明るく光っている。
なんだろう……通知音はなってないし…あ
やっぱり。
あの後すぐに及川からのメッセージの通知は切った。もう通知音一つ一つに喜びを感じたくない。
いたいところついてくるなぁ……
「傷つく」
その一言で胸が痛くなる。
そっかー…私及川のこと傷つけてたんだ。尚更ダメじゃん…
「そういうのは好きな人だけにしときなよ」
ほんとはそう言いたい。もうこんな思いしながら及川と話したくない。
でも、怖い。
ほんとに及川が離れていっちゃったらどうしよう……って
静かにスマホの電源落とす。
力尽きたようにベッドに倒れ込んだ瞬間、願ってもない涙がポロポロ溢れてきた。
枕カバーが次々とシミを作っていた。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!