第4話

chapter3 推理
31
2024/10/23 06:55 更新
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
…
翌日の朝ニュースを見ていると、ここからは少し遠くで電車事故があったらしい。

怖い、という感情と同時に、何故かこの事故が他人事だとは思えなかった

パニックとは違う。なのに昨日から妙な胸騒ぎが治まらない

…気のせいであってほしい。

私にしては珍しく、存在するかも分からない神様にお願いする。








結論から言えば、他人事ではなかった。

むしろ、凄く身近な話
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
死んだんだよ、陽菜(ひな)は。
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
……は、?
唯一出た言葉がそれだった。

それ以上何も言えなかった

ニュースでやっていた電車事故で陽菜(ひな)は死んだ。

おそらく、今朝のニュースよりも先に学校で知らされたから昨日真波(まな)は来なかったのだ

それに、私は確実にパニックを起こす

今でさえ過呼吸が止まらない

きっと昨日聞いていれば、倒れていたかもしれない

つい2日前まで楽しく話していた彼女が、呆気なく死んだ…?
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
っ……違う、死んでない…
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
……だから、陽菜(ひな)はもう…!
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
聞きたくないってば!!!!!
思わずその場にある布団を真波(まな)に向かって投げる

ボブっと柔らかい音がして、見ると横に立っていた真波(まな)の顔に直撃していた。
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
…あ…ご、ごめんなさ…
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
だけどさ
我に返って謝る私をよそに、真波(まな)は続ける
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
おかしい所があるんだよねー。
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
…え?
その話題に興味を持ち、私は真波(まな)の話を聞き続けることにした。

陽菜(ひな)が死ぬことに不可解な点があるなら、私も知って出来ることをしたい。

陽菜(ひな)はこんなこと望んでないかもしれないけど、それでずっと悲しむ私達などもっと見たくないはずだ
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
まずひとつめ〜
話を分かりやすくするために、真波(まな)はピンっと人差し指を立てる
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
どうしてこんな遠くの駅に行く必要があったのか!
確かに…と一瞬で思ってしまった

ニュースによれば、ここからは遠い場所で電車の事故が起きていた。
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
昨日は風邪って確か言ってたよね…
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
うん。だけど病院ならちょー近所にあるここで問題ないよね〜
ということは、そもそも風邪という理由が嘘なのかな

けど、あの陽菜(ひな)のことだ

相応の理由があるに違いない。
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
だから昨日、陽菜(ひな)の状態を担任に詰めたんだけどー
こんな状況だが、相当恐ろしいことを口にしている
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
聞いたとこによれば、お腹に子供が居たらしい
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
……へ?
とんでもないことを耳にした。

「お腹に子供がいた」……?

まるで理解が追いつかない、不安の症状が悪化していくばかりだ
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
陽菜(ひな)はそんなことするような人間じゃない。…誰かに何かされたと考えるのが自然だよねー
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
それに私は基本陽菜(ひな)の家まで送ってるんだけど、中に「片思い中の先輩」とかが居たような形跡もなかったしー、
…それも初耳なんだけど

確かに真波(まな)は力もメンタルも強いし、逆に陽菜(ひな)はか弱いイメージだ

だけどわざわざ送り迎えまでしてたなんて。

そして、話を聞く限り、学校の人間が絡んでいるとは思えなかった

というか、そもそも陽菜(ひな)はそんなことをする人間ではない。

そんなの私たちが断言出来ることではないかもしれないけど、私は陽菜(ひな)を信じてる
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
警察も調べてるみたいだけど証拠らしい証拠もなくて捕まえるどころか犯人も分からないって。
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
…
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
…もう分かってるみたいだね〜
そこで私…か、
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
推理ならすみれの得意分野だもんー
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
…考えてみる
一応、ここでは学校の人間は絡んでいないと考える

休日まで陽菜(ひな)と真波(まな)はお見舞いに来てくれていた

学校の人を連れ込んだり、連れ込まれたりするのは可能であれ相当確率は低い。

そして陽菜(ひな)は担任である女の先生と仲が良く、話を聞くことが多い。

相談なら、私たちに出来なくても彼女にはするだろうな。

真波(まな)が担任を詰めた上でそれなら、学校自体は絡んでいないと考えられた
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
学校の人じゃないとすれば…
そう言葉にした瞬間、私の中の恐怖という恐怖が身体を襲う。

最悪な単語が脳に浮かんだからだ

学校じゃないなら……
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
家族…?
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
え、
真波(まな)も思わず顔を顰(しか)める。
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
陽菜(ひな)って確かさ、家族のこと…よく思ってなかったよね
それだけで人の家族を怪しむのはよくないのかもしれない。

だけど、もしそうだとしたら…

妙な感覚だった。

謎が、ピースみたいに埋め込まれて、やがて完成する

それと一緒。私の考えた推理で陽菜(ひな)が死ぬことになった原因が埋まっていく。

_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
家族…か、ありえるかも…
真波(まな)も納得したように頷いた

昨日の時点で沢山泣いたんだろうな。目元が赤くて隈が目立っている。

こんな真波(まな)の姿を見るのも初めてだった。

いつもその日のノリで生きていそうな彼女が、今は冷静に陽菜(ひな)のことを考えている。

まあ、友達が亡くなったんだから当たり前の事なんだけど。

_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
…すみれの妹、霊媒師だよね?
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
…!
その先は言わなくても分かってしまった。

霊媒師。平凡な私とは違って優秀で努力もする妹。

妹に、陽菜(ひな)の出処を探させようとしている

もちろん陽菜(ひな)のことは助けたい

私たちにさえ話せない何かがあるのなら、救われた分、救いたかった

だけど。
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
私に行かせて
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
……え、
私が精神病を患った理由。
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
私は霊感が周りより強いから、パニックを起こすようになったの
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
……
_蛍原@ほとはら_ _すみれ@すみれ_
蛍原(ほとはら) すみれ(すみれ)
薬は持っていくし、迷惑はかけない
…なんて、綺麗事を吐く。

本当は違う。陽菜(ひな)のことを助けたくても、懸念点があったからだ
_蓮実@はすみ_ _真波@まな_
蓮実(はすみ) 真波(まな)
…わかったよ、
妹のあんずを危険に晒してまでしたいこと。

真波(まな)も私が妹を溺愛しているのは知ってる。

それでも、真波(まな)もきっと陽菜(ひな)に対する思いは十分なものなんだろう



だけど、それにあんずは関係ない

私は、妹の存在だけは守らなくてはならない

これ以上、妹を危険に晒すことがないよう、私も策を立てておかないと。

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