第59話

56. 約束
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2026/07/07 11:39 更新
謎の怪獣
あなた…、どうしたんだい?早くこっちに…
四ノ宮キコル
…っひ!

キコルが青ざめ、息を呑む。

その姿は“人型”ですらないが
腹部のような位置のスピーカーの様なものから
聞こえてくる声は、“四ノ宮功”そのものだ。
あなた
功さんはね、“あなた”って呼ばないの。
教えてもらえなかった?ーーー怪獣9号。
四ノ宮キコル
えっ ⁉︎


ジジっ、ジジジジッ

スピーカーにノイズが混じる。

怪獣9号
アー…上手くいかナぃなー。人間って
コういうのに釣らレやすいんじゃなーい?
四ノ宮キコル
ぁ…ッ‼︎
あなた
うーん、そうかも。
お陰で記憶も取り戻せたし。ありがと!

キコルは動揺しすぎて、言葉を発せられない様だ。
顔も青ざめ、少し震えている。

そんなキコルを庇う様に
あなたの苗字は少し前に出た。
四ノ宮キコル
あなたっ…!だ、だめっ!
あなた
ううん、私は大丈夫だから。
キコルの方へ向き直り、安心させるように
あなたの苗字は微笑む。

その左眼は、蒼く揺らめいていた。
あなた
これって通信?
こんなことも出来るの?
怪獣9号
その眼にハ、見えてる?
あなた
うん、一応核はあるみたいだけど
声真似が上手ね?

鳴海が、恐らくこちらに向かっているはず。

確か急遽の任務は町田だったから
もう10分もせず着くだろう。



ーーーどうにか、時間を稼げ。


怪獣9号
アレれ?もしかして、増援?
あなた
本当?それは嬉しいなぁ。

怪獣9号が気配を感じられるくらい
近くには来てくれているらしい。

ーーーという事は、会話で誤魔化せない。

怪獣9号
さっさと終ワらせた方がいいね。
あなた
えー。もうちょっとお話しようよ。

キコルはまだ震えが止まらない。
巻き込まれないように、距離を取る。
怪獣9号
んー?ユっくり話セルよ。
ーーー同じ個体になるンだから。


怪獣はどろっと身体を溶かし、
地面を這いあなたの苗字の足から徐々に飲み込んでく。
あなた
ぁつっ…!
怪獣9号
今度こそ、一緒にナろう?







鳴海弦
残念だが、その約束には先約がある。


ーーードパパァンッ!

銃声が響き、液状化していた怪獣の身体が
半分吹き飛ぶ。
鳴海弦
さっさとあなたさんから、離れやがれ。
四ノ宮キコル
鳴海隊長ッ!
怪獣9号
ちょっと、遅かったネ?
半分あレば、十分サ。

怪獣9号の宣言通り
残り半分はあなたの苗字の身体に纏わりつき
そのまま、右脇腹を貫く。
あなた
ぅ“っ、げ、弦っ!
鳴海弦
…ッ!
あなた
もう一個の、"約束“!…ゲホっ、
ぉ、覚えてる?
あなたの苗字が吐血しながら、問いかける。

その問いに鳴海は一瞬だけ泣きそうな顔をして、
ふっ、と息を吐く。




そして、一瞬




踏み込んだかと思うと
鳴海の銃剣はあなたの苗字の腹部ごと怪獣の核を貫く。
怪獣9号
は?
四ノ宮キコル
きゃぁあああっあなた…っ、あなた!

キコルの絶叫が響く。

鳴海はあなたの苗字の身体へ侵入を試みていた
怪獣の生命反応が消失したのをRT−0001(レティーナ)で確認後
あなたの苗字をしっかりと抱きしめる。





鳴海弦
忘れてたのは、あなたさんじゃないか。
あなた
…ごめ、ん。
鳴海弦
辛い役回りばかり、させやがって。
あなた
…いっ、ぱぁい、謝る、から。
鳴海弦
許さない。














鳴海弦
…これからは、ずっと
愛してくれなきゃ許さないからな。














いつもありがとうございますぅううううう
更新遅くてすいませんんんん
でも頑張るるるる

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