あなたside
8月になり、予想通り呪霊が湧きに湧き出て学生の私達も多忙を極めていた
あ、でもこの前冥冥さんと一緒だったよと言うと「さすが1級!」と謎の褒め方をしてくれた
暑いのに今日も元気だなぁと思っていると
自販機スペースで1人座っている夏油先輩を見つけた
本当にあの日以来、先輩は思い詰めた顔をしている
と挨拶をする
と聞く先輩。こんな時でも後輩に気遣いができる先輩は本当に優しい人だな
灰原の明るさで少し元気を取り戻していく夏油先輩
あなたなんて三重ですよと言う灰原
と言い、少し間が空いて
そう問う夏油先輩。そう私たちに尋ねてしまうほど、この人は疲弊しているのだなと察する
それに私の場合やっていけるかいけないのかの前にやらなくてはいけないのだから。
この言葉はきっと今の夏油先輩には重すぎるから言わない
一方で灰原は自分に出来ることを精一杯頑張ることが気持ちいいと答えた
なんとも灰原らしい言葉だなと思った
夏油先輩も一瞬目を見開いた後
小さな声でそう言った
その後、特級呪術師の九十九さんが現れ、私と灰原はその場を離れた。
もうちょっと一緒に居て夏油先輩の心の内を知りたかったけどしょうがない
しかし、これが呪術師夏油傑との最後の会話になってしまうことになるのであった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。