投稿期間が空いてしまい申し訳ないです🙇♀️
いいね目標達成できなかったのが悔やまれますが……スランプ脱却のため投稿します。
またぼちぼち再開していきたいなと思っております(気まぐれですが)
⇩⇩⇩🎼さん新作です⇩⇩⇩
壁や床に飛び散った血
グチャグチャと耳障りな音
白目を剥いて息絶える両親
目の前でバラバラにされた兄
頭の上で風切り音を鳴らす、鎌のような何か
断片的な記憶しか残っていない
駄目だ、殺される、死ぬ
子供ながらに地獄を悟ったおれの前に現れたのは
軍服を纏った背の高い人
おれが、初めて師匠と会った日の話。
おれの家は街の小さな食堂だった
そこまで裕福じゃなかったし、かといって別に貧乏というわけではなかった
ごくごく普通の、庶民の家
そこで俺は、今では一生手の届かない
普通で、穏やかで、小さな幸福と一緒に暮らしてた
「みことー!3番にこれ持っていっとくれ!」
「みこと!皿洗ったらこれ運んで!」
「おいみこと!ボサッとしてると踏むぞ!!」
父親と、母親と、1人の兄
家族4人でばたばたしながら
その日もいつも通り、お客さんに料理を出して
店を閉めた後は皆で早めに寝て、日が昇る前に市へ買い出しに行った
玄関に人が倒れていた
店先に血溜まりができていて、その中に明るい月が煌々と浮かんでいる
思考が止まったまま、顔を上げて店の中を見た
そのまま、へた、と座り込んだ
涙は出なかった
足が震えて立っていられなかった
声も出せなかったし、息もできなかった
本当に怖い目に遭ったときは涙なんか出ないって、身体が震えて何もできなくなるんだって
幼い頃に死んだじいちゃんが言ってたのを
そのとき、思い出した
その“影”はおれを目のようなもので見て
ニヤリと、口角のようなものを吊り上げた
腕のようなものの先は、鎌の如く鋭かった
次の瞬間、頭上を鎌のような何かと
緑色に光る何かが同時に重なった
それからは、よく覚えていない
気がつけば、見知らぬ天井の下にいた
寝たまま
聞かれた通りのことを答える
その人は、何も言わなかった
俺も、何も言えなかった
「化け物が襲ってきて……家族を食ったんです」
「買い出しから帰ったら家が血塗れで」
「気を失う直前、誰かに助けてもらった気がして」
そんな言葉すら出ないくらい
喉の奥深くが渇ききっていた
事の顛末を聞いたのは、俺が元のように喋られるようになってからさらに3ヶ月後のことだった
そう言って、その人はおれを、親を“不慮の事故”で亡くした子どもたちのための施設に預けた
子どもはたくさんいた
楽しそうに遊ぶ子もいれば
ずっと虚空を見つめている子もいる
鉛筆で、人形の頭を潰し続ける子もいた
職員の人は優しかったけれど、その異常な様子に何も触れなかった
夜中には必ず誰かが叫んで
その度に一人、また一人といなくなった
そんなこと、できるはずがない
ある日 俺は施設を飛び出して
走って、走って、走って走って走って
あの屋敷の門の前まで戻ってきた
腹の奥底で渦巻く
どうしようもない憎悪と嫌悪感を抱えて
おれに鬼を殺す方法を教えてください
おれを弟子にしてください
もう二度と
幸せが奪われないように
くたくたに疲れ切って、泥塗れになったおれの姿を
師匠は、酷く冷めた目で見下ろしていた
次回 以下の作品のお気に入り⭐️10達成
さっきも言いましたが新作です‼️
この話にも鬼が出てきますがこの話の鬼とは一切関係がありません。全くの別時空のお話です。
是非お気に入り、いいね、スポットライト(できればお名前は伏せないでいただけると……ありがとうボタンを押しに行きたいです)よろしくお願いします🙇♀️











編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。