____ここはどこかに存在している学園、【識折学園】(しきおりがくえん)の物語。
全ての教科が学べる事で話題となっている学園だが、先生が個性的という理由でも人気である。
さぁ、識折の先生の日常を覗いていこう。
〜in 職員室〜
先生は朝早くから学園に来て、授業で使うプリントの準備をしたり、コーヒーを飲んでいた。
と、呟きながら机にもたれて缶コーヒーを飲んでいる。
……この、コーヒーを飲んでいるのが数学教師である増田 数。口が悪く、荒っぽい……いわゆるツンデレと呼ばれる性格をしている。
ガラガラ……!
職員室のドアを勢いよく開けながら入ってきたのは理科教師の円素 理加。白衣が萌え袖でショタ感がハンパないが、普通に成人である。
そう、理加は数の事を『まっすー』と呼び、生徒に流行らした張本人である。(数は嫌がっている)
ほぼ日常とも言える言い合いが職員室に響き渡っている中、またドアが開いた。
と、数はため息をついて呆れた声を出す。理加は後ろで色々言っているが……全て無視されている。
国語教師である国場 国子は自身の席に座るとすぐに準備を始め出した。
国子と言えば、優しい声で生徒を寝かしてしまう魔法があると囁かれており、毎回一人は寝てしまう……という話が有名だ。
たわいもない会話を繰り広げていた時、廊下から誰かの歌声が漏れ出していた。
その歌声は明らかに近付いてきている。
聞き覚えのある有名な洋楽の歌詞を口ずさみながら現れたのは英語教師である、米味 英夏だった。
彼女は海外旅行好きないわゆる帰国子女である。その為か喋り方にも癖があり、英単語を混じえて会話をする。
英夏はイヤフォンで曲を聴いているらしく、リズムを取りながら自分の席に着いた。
国子の言葉を聞くと、英夏は嬉しそうにイヤフォンを抜き取り、そのままスマホの音量を少しだけ上げた。
スマホから洋楽の続きが聴こえてくる。ここだけクラブ会場の様に見えてきた。
ガラガラ……
明らかに紳士的なオーラを漂わせて現れたのは社会教師の地天 歴公だった。
彼は本当に態度が紳士的であり、一部の生徒から対応で騒がれている。
歴公は自身の机に置いていたコーヒー豆の袋を取り出し、コーヒーミルに飲みたい分を入れていた。
この人は本格的にコーヒーを飲むのが趣味なんだそうで、毎回コーヒーミルを使っている。(缶コーヒーを飲んでない気がする)
こうして、朝の時間は毎回コーヒーの匂いに包まれている。
勢いよく現れたのは音楽教師である、観優 音。そして後を追い越されたのが美術教師の安都 美留だ。
音は洋楽を流している犯人を見つけると嬉しそうに近寄って行く。
遅れてやってきた美留はベレー帽の絵の具を少し垂らしながら席に座る。
ニコニコと焼きたてのクッキーの匂いを漂わせてやってきたのは家庭科教師の笑木野 家古。
家庭的なママ枠であり、毎回朝から何かを作っては皆に分けている。
丁度コーヒーが出来た歴公がクッキーを貰いにやってくる。
コーヒー片手に一枚のクッキーを持つ姿は様になっていた。
朝から暑かったのかつなぎを下ろして黒いタンクトップ姿で現れたのが技術教師の能路 義工。
彼の鍛え上げられた体と黒タンクトップがよく似合っている男性だ。
その後ろからクッキーの話を聞いた体育教師の直軽 体総と同じく体育(保健体育)教師である双子の直軽 へるすがやってきた。
義工は照れくさそうにクッキーに手を伸ばしてそのまま勢いよく齧り付いた。
コーヒーミルには少しだけ残ったコーヒーが溜まっている。
大体……一杯分はあるように見えた。
段々言い合いになっていく中、他の先生達は少し楽しそうに頬を緩ませていたのだった。
一話目は長くなりましたが、二話目からは短めの時系列が繋がってない短編集を書いてこうと思います!























編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。