…凶一郎の呼吸音が一定になった
寝たかな
小さな寝息。
大きな体。
…
いつも強がってるけど、
実は一番繊細で
気配りができて
周りを見れる人
別に今更弱いところ見せても、嫌いになったりしないのに
いつも頑張ってくれる
昔から長男としての責任を果たしてくれているけど
たまには、夫として弱音を聞かせてほしい
わがままかな
ぎゅっ
凶一郎の手、大きい
大きくて…
傷だらけ
この手で、ずっと守ってくれた
六美も、夜桜も、あなたの旧姓も
だから、この傷は証明
…この傷をみるたびに思う
私も、頑張らないと
あーあー
温もり感じないなぁ
当たり前か。私の手は義手なんだから
…あったかくもないし、血も通ってない
……冷たい手
…私どうやら、凶一郎のこと
好きみたい
口には出せないけど、好きと言えるほど自信を持てないけど
…愛してると、本気で、心のそこから思えるようになったら
ちゃんと言葉にするから、まっててね
チュッ
何やってるんだろ私
…帰ろ//
〈凶一郎視点〉
ふっ、やはり来たな。
心音を一定にすれば来ると思った
…そういえば最近睡眠とってなかったな
心配かけていたのか
…そんな心配せずとも俺は完璧にやる。大丈夫だ
!?!?!?
あなたから手を握られた!??
幻覚か…??
…手、冷たいな
こんなことになるなら…ちゃんと見ていればよかった
父さんも母さんもいるから大丈夫。と油断していた
俺の責任だ
どうして笑っているんだ
どうして嬉しそうなんだ
どうして…
わかったこと…?
まさか、さっき押し倒したのがよほど嫌だっ___
チュッ
は
え、
あ、?
あ、走り去っていった
え、?
…熱、上がったかもな
プルルル プルルル
プルルル
プッ
プッ
ソファーに横になる
→パーティーでよくしてくれた人











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!