結局王様は「勇者を辞めたい」というLANたちの要望は飲んでくれず、部屋に案内された。
それもそのはず、LANたちがいなくなればこの王国は滅んでしまう可能性があるからだ。
だが、とりあえず厳しすぎる訓練に耐えられそうにないLANたちは、ぶすーっと不貞腐れていた。
海洋恐怖症のふたりが『海』というワードに恐れている傍らで、いるまは案内してくれている使用人に部屋割りを聞いていた。
基本1部屋に2人ずつという部屋割になっており、暇72&こさめ、いるま&LAN、すち&みことという感じだ。
基本的に旅行に行く時は6人1部屋が普通の6人。
2人ずつということにやや不満はありながら、隣合っているそれぞれの部屋に向かった。
が、荷物を置くと当たり前のように部屋に出て、ツートップ組の部屋に向かうクソガキッズと聖人組。
やっぱり6人一緒じゃないと落ち着かないのだった。
チア組+すちがそんな会話をしている隣で、LANは使用人に頼んで持ってきてもらっていたものを取り出していた。
それは、日本でいうナンジャモンジャだった。
ナンジャモンジャが、というよりはみんなで遊ぶのが大好きな6人は、それに目を輝かせる。
LANのツッコミを華麗にスルーして、みんなはナンジャモンジャをするために円になる。
ナンジャモンジャを持ってきた使用人はそんな6人を見て、そっと部屋を退出した。
それを良いことに、これから何を繰り広げられるのかも想像せずに、、、
ということで、この晩はずっとナンジャモンジャで遊んでいる時の叫び声とともに、王様への不満不平が城中に響き渡った。
王様は自室でも聞こえるその事実という名の凶器に心をズタボロにされ、涙目でベッドに入ったのだった。
もっとみんなの意向を聞こうと決意して───。
この愚痴が王様本人にも聞こえていたと知った6人が真っ青になるのは、また別の話。


















編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!