〜ショッピングモール〜
キラキラと照明の光を反射してフリルやリボン、女の子の夢みたいな可愛いが溢れてしまいそうなほどに詰まった洋服たちが輝いている。
その中の一つを気に入ったのか咲希が指をさして言う。
その洋服はグレーでチェック柄の膝下まであるスカート…いわゆるミディ丈スカート?とフリル襟の白いブラウスだった。普段着る服と系統が違うので尋ねてみたが、本人曰く「違う服も着てみたいじゃん!せっかくお姉ちゃんと出かけてるんだし挑戦してみようと思って!」らしい。
そういったにも関わらず「おっそろいおっそろ〜い!」と謎の歌を歌いながら洋服を探してる妹を横目にこの場をどう切り抜けるかを考える。
(このままお揃いの洋服を買ったら次も女装をしなくてはならないじゃないか…!)
そう考えながら店の外を眺める。するとそこに綺麗な紫色が通る。ん?紫?まさか…
(やはり類か!!咲希に気づかれたら話に言ってしまう!!だがしかし…このまま放っておくと服が…)
と言いながら俺が見ていた方を振り向く。
終わった…だがしかし!ワンダーランズショウタイムの団長が女装しているなど考えもしないであろう!!だから大丈夫な…はず?
(バ、バレたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)
バレたショックで動けない俺を見かねてパニックになりながらも何とか誤魔化そうと咲希が続ける。
(とてつもなく目が泳いでいるではないか…)
心做しか少し楽しそうな類に向き合う。仕方ない…本当のことを言うか…覚悟は決めた。類はこんなことで偏見を持たないと知っているがやはり怖い…。
震えている自分を押え類の目をしっかりと見つめながら言葉を紡ぐ
俺の言葉を遮って早口でまくし立てる。つい何言ってんだこいつという目で見てしまったが気づかれずに類はニマニマと笑っていた。
(従姉妹だと勘違いしたということは俺だと本当に気づいていないのか…?しかし、類に限ってそんなことあるのか?)
などと考えていたらいつの間にか話が進んでいたらしい。
と言いながら、パチンと音がしそうなウインクをする。
両手をぶんぶんと振りながら否定する咲希と目が合うと両手を合わせてごめんねのポーズをされた。
そう言いながら口を耳元へと近づけ俺にしか聞こえない声量で言う。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!