翌日
今日でもう2週間が経ってしまった
一体、彼女に何があったんだろうか
連絡もつかないし、ウォニョンの家に行っても
家に入れてくれるどころか
敷地内にすら入る事が出来なかった
ドンッ
突然、背中を押される感覚を覚えると
体制を崩してしまう
ジウォンちゃんに支えられ何とかなったものの
一体何が起こったのだろうか
廊下での言い争いは避けなければならない
現に、ジウォンちゃんが私を庇うほど
周りの目は更に厳しくなっていく
彼女だけは、私が守らないと
------------------------
体育の授業は基本、出席番号で後片付けの当番を決める
今日は私みたいなので、急いで荷物の元へ向かう
これは皆、1人でやっていること
それをジウォンちゃん達に手伝わせたら
また何か言われるかもしれない
これ以上、刺激するような事をしてはならない
----------------------
体育館裏
最後の荷物を片付け終える
思ったよりも早く終わったので
なんだか憂鬱な気分も吹き飛んでしまった
水飲み場の方からジウォンちゃんの名前が聞こえてくる
咄嗟に隠れては思わず聞き耳を立ててしまう
血の気が引いていく感覚
どうしよう
ジウォンちゃんだけは巻き込みたくない
でもこのままじゃ、ジウォンちゃんまで
----------------------
放課後
点滅する信号
ジウォンちゃんとの会話で生まれた
ほんの少しの違和感
まだ、一緒にいて良いんだよね
-----------------------
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!