消えない魔法と運命の子
セルティア王国は、大陸中央に位置する魔法国家だ。
剣よりも魔導、血よりも契約を重んじる国。
王族は代々、
「魔力の器」として生まれ、
国家そのものと魂を繋がれてきた。
セルティア王国において
**「宮廷魔道士」**とは、魔道士たちの頂点に立つ者にのみ許された称号。
黒地に金色の刺繍が施されたケープ。
胸元には魔道循環のネックレス。
それは栄誉であり、責任であり、――そして憧れそのものだった。
その称号を同時に授かった前代未聞の12人。
彼らは人々から、こう呼ばれていた。
宮廷魔道士SEVENTEEN。
彼らは師であり、兄であり、
時に家族以上の存在として、
幼い王子ディノを見守ってきた。
セルティア王国に、たった一人の王子がいる。
名はディノ。
彼は国を導く存在でありながら、
同時に「永遠の眠り」に最も近い存在でもあった。
その細い指には、決して外してはならない指輪が嵌められている。
銀色の台座に、深い緑の魔石。
それは王家の象徴でも、祝福でもない。
――彼が目を覚ましているための、命綱だった
ディノは明るかった。
よく笑い、よく走り、よく転び、
誰よりも未来を信じて疑わなかった。
______あの日までは
ー 24,065文字
favorite251
grade65
update 1日前