第17話

おなかいっぱいのしあわせ
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2024/03/31 07:29
「あなた、おはよ」

「おはよー」

目を擦って夜勤から帰ってくるけんじ

今日休みの私と今から寝るけんじ

「おつかれさま」

「んー、」

私に抱きついてきて首の辺りに顔を埋める

「ご飯は?」

「食べてないの?」

「もう食べちゃった」

私も料理作れるようになった。ちょっとだけどね

「俺まだだから作るわ」

「私がつくるよ」

「いや、だいじょぶ。ほんとにいらない?」

「んーん、ひとくち、いや、ふたくちだけ私にもわけて?」

「なんでいつも二口なの?」

首元から顔を上げて不思議そうに聞いてくる

「苗字が二口だから?」

そう言うとお腹抱えて笑い始める

「ふはっ、おもしろ、まぁいいよ、ふたくちね」

「うん。ふたくちがいい。」

お裾分けは、ふたくちがいい。









ごはん食べ終わって

「一緒にねる?」

着替えとか終わったけんじが寝室から顔を覗かせる

「ねる」

私も駆け足で寝室に行ってベッドにごろん

「おやすみ。おつかれさま。」

「ん、おやすみ」

口付けをしてすぐ深い眠りに入ったけんじ

くらい時でも2人の左手薬指はきらきらしてる

けんじとのみらいもきらきら輝いてる。

私の隣にいるのもずっと、二口がいい。




ふたくちちょうだい。

end

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