高校に入学して 3ヶ月
先「今日はペアーワークやるぞ」
という先生の声。
でも、私は私の隣の席の人にまだ会ったことがない
なんで休んでるかはまったくわからない。
だから、このクラスの人全員が彼の顔を見たことがないと思う。
祥「あなたちゃん1人やん!俺とやろ!」
『いいの..!?』
祥「ぜんぜんええよー!俺も1人やったし」
『ほんとにありがとう!!』
祥「でも、なんで木全くん学校来てへんのやろ」
『ね...なにか理由があるんじゃない?』
やっぱり友達の多い大平くんでさえも 木全くん の顔も休んでる理由も知らない。
でも、次の日学校に行くと
いつもはない私の隣の席に影があった。
祥「木全くん来てるやん!!」
翔「あ..大平くんおはよ!」
『祥生と木全くん知り合いだったの...?』
祥「小学校からの友達..!!」
翔「えっと...はじめまして..木全翔也です」
『はじめまして..! あなたの名字あなたです!』
それから、木全くんと仲良くなって
翔也くん , あなたちゃん と呼び合う仲にまでなった
翔「あなたちゃん..! 教科書見せてくれない?」
『いいよ』
と返すと机をピタッとくっつけてくる彼。
ノートを板書していると時々触れる彼の腕。
それでも彼は気にしない。
私の心臓の音が聞こえないか心配になる距離。
翔「あなたちゃんの心臓の音はやいね 笑」
ぼそっと耳元で言ってくる。
『え..!!!聞こえてる..?』
翔「腕から伝わってきてる 笑」
『翔也くんに音聞かれるとか恥ずかしすぎる,』
翔「期待しちゃってもいい..?」
『え..?』
そうすると耳元で
翔「あなたちゃんが好きです..付き合ってください,」
わたしは静かに頷いた。
すると急に暖かくなる手
翔也くんの体温が冷たくなった私の手を暖めてくれた。
fin__
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。