私達の組が襲撃にあった。
梵天をお父さんが裏切ったからだ。
私達は梵天の人たちを殺しながら先へ進んだ
このまま抜け出せると思ってた
甘かった
銃のリロードをしながらニタリと笑う
何も喋れない。下手すれば息が出来ない
二人の間にピリピリとした空気が流れる。
そこから私は目をつぶってしまっていた
どれくらい時間が経ったのだろう。
一時間?いや、まだ数分しか経ってないかもしれない
目をそおっと開ける
そこにいたのは
倒れ込んだ翔斗の姿
私は春千夜を睨みつけた
涙ぐんだ瞳ではまともに見ることもできない
よく見たら口元に傷があった
傷、というより裂けていた
ぐっと力を入れて翔斗が起き上がる
もう勝負は決まっているようなものだった
翔斗は肩に致命傷を受けている。
対して春千夜は傷一つ負っていない
神様が、作った運命なんて
クソくらえだ
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。