「お姉様!」と笑顔で駆け寄ってくるレグが大切だった。
反抗しながらも、信頼してるのがわかるシリウスを守りたいと思った。
両親から失望されたくなかった。
「よく頑張った。」と撫でてもらう瞬間が好きだった。
スラグ・クラブで出会った穢れ…マグルだけど優しくて賢いリリーと過ごす時間が楽しかった。
懐いてくれたMr.ディゴリーが亡くなったことが只々やるせなかった。
親友のマリーがヴォルデモートに殺されて初めて彼の考えに疑問を持った。
ハリーから貰ったレグの遺書を読んで、決意が固まった。
あの日-最後の決戦の日-可愛い生徒を守るために死食い人の陣営を裏切った。
ヴォルデモートの慌てた顔が実に滑稽だった。
いい戦いだった。
後ろから不意打ちで、ベラトリックスに死の閃光を撃たれなかったら。
だから、死んだ。
リリーに「穢れた血」と言ってしまった。
逆らえなかった。
失望されたくなかった。
彼女がどれだけ傷ついたか…
その想像ができなかった。
結局、保身のために謝れなかった。
否、謝ろうとしなかったのかもしれない。
レグが伸ばした助けを求める手を振り払った。
助けなかった。
シリウスも同じだ。
助けなかった。
助けられなかったんじゃない。
助けようとしなかった。
結局、私は自分がいちばん可愛くて大切で…
周りを蹴落とした。
もし、叶うならば…
次は絶対に…
死なせない。
後悔なんてもうしたくない…
「その願い、叶えてみせよう」
本当ですか!?
「ああ。だが、それには代償が必要だ。」
何でも。私が与えられるものなら。
「なら、君の---を貰っていくことにしよう。」
それは…
「今さら惜しくなったのか?だが、もう契約は完了してしまった。」
全てを失ったら…
「私も、禁忌に近いことを犯すのだ。そのぐらいの対価がないといけない。」
「そして、もう二度と''影''を産むような後悔がないように」
その声の奥には、形のはっきりしない''ナニカ''が蠢きあっていた。












編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。