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第38話

HERO
737
2023/12/27 04:48








僕は君の、英雄ヒーローになりたい。




君のためなら、なんだってするよ。





君をいじめるあいつも、君の悪口を言うあいつも。


全部、ぜーーーんぶ僕がやっつけてあげる。






だって、僕は君の英雄ヒーローなんだから。
 




🐻『だから、ね……消えて。』





「嫌だっ、僕は何もしてない!!!!」



🐻『君があなたをたぶらかしたんだろう。』

🐻『お陰であなたに、変な感情をもたせやがって。』



「あなたは僕の事を好きと言ってくれたんだ!!」


🐻『そんなわけない。あなたが好きなのは……』
 




🐻『僕だけ、なんだから。』







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君は私の悪役ヴィラン




生まれた時からずっと一緒だった。


幼なじみ、ってやつかな。


君は戦隊モノが大好きで、幼稚園や小学校では
いつも真似をしてよく先生に怒られてたね。

それが、歳が上がる事にエスカレートしていった。


中学生になったとき、君は私の隣の席の男の子を
急に殴りつけたよね。


先生に呼び出された時、君はこう言った。




🐻『あなたに、触ったから。』



たまたまその子の消しゴムが床に落ちてしまって、
それを拾ってあげた時に、少し手が触れただけ。


それを、ボムギュは見ていた。
あなたのお陰で、私は中学時代に友達は出来なかった。


できたとしても、あなたが睨みつけて、
私から遠ざけたりするから。



高校生になっても、君は変わらなかった。


私は気になる人ができて、ボムギュに隠れて
こっそり会っていた。


しかし、ある日、2人で会っているところを
見つかってしまった。


君は彼を見てすぐに殴り倒したよね。


『もうやめて!!彼は何も悪くないんだから!!』


🐻『悪いでしょ。あなたをこうやって誘惑して。』

ガシガシと尚も倒れた彼を踏みつける。


🐻『悪役は英雄がやっつけるんだ。そうでしょ?』


🐻『そして、英雄は守ったヒロインと結ばれるんだ。』


『違う!私は貴方となんか結ばれたくない!』

🐻『……………は、?』





『あなたはヒーローなんかじゃない……』




『私にとって、最低最悪の悪役なんだから!!!!』

















🐻『……………そうか。』
『………えっ、?』





🐻『本当の悪役は、お前だったんだな。』




『な、何、を…………』


ゆらり…と私の方に近付いてくる。



🐻『お前のせいで。お前がいるから。』



『わ、わたしの、………』




🐻『お前のために、あのうるさい男も、あの陰口を言う女も、全部やっつけてやったのに……』




『わ、私の、ために、……………』






私のため。私のお陰。私のせい。



私が、いるから。このひとは。






私は君の悪役ヴィラン

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