俺の名前は蘄理、高二だ。話は変わるが、今俺はすごい光景を目にしている。
今日のHR長の声はとても弱々しかった。なんといっても原因はこの先生だろう。見た感じ、朝から酒を飲んできているみたいだ。酒を飲むと人ってこんなに変わるもんなんだな。
HRが終わると、すぐに謨華が俺の席まで来た。なんだか怯えているようにも見えた。
少し黙って考えた結果、名案が思いついた。
隣の教室の先生は凄く怖く、周りの先生も何も手せない。この学校で校長の次に権力を持っていると言っても過言じゃあないだろう。
そんなこんなで先生のカオスな事件は幕を閉じたのであった。先生はというと…あの後フルボッコにされたそうな。まあ、しゃーねって感じだけどな。
そして先生飲酒事件からまた一ヶ月が過ぎた。この日は学校の創立記念日で、学校が休みだった。
はっきり言って……。うん、することがない。課題も終わらせたし、近いうちにテストもない。めちゃくちゃ暇な状態なのである。少しでも暇を持て合わすために俺はネットサーフィンをしていた。大体一時間が過ぎようとした時に俺はある記事に目が止まった。
その記事の内容は、近頃誘拐が増えているという記事だった。特に1人でいる女子高生を標的にしているそうで、全国的に被害が出ていると書かれてあった。
最近は、暴力団による放火、誘拐、◯害などが起きている。ほんとに物騒な世の中なのだ。
その記事を読み終えたところで、扉がノックされた。
そういうと、謨華は自分のスマホを俺に見せてきた。
暇だったが、正直、遊園地は嫌だった。遊園地はがやがやしていて、あまり好みではないからだ。
謨華は俺の言葉を無視して部屋を出ていった。
俺は諦めて、出かける準備に取り掛かったのであった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。