第25話

青薔薇は誓う
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2025/09/26 11:00 更新


















あれから、幾年の月日が流れた



















世界は大きく変わった







組織の構造も、街の景色も




















けれど、" 変わらないもの "もあった。

 


















その日、広い屋上に立つのは、六つ子の兄弟たちと、あなたの下の名前、そしてカラ松


























春の終わり






空は高く、雲は穏やかに流れていた





















誰かが選んだのではない、自分たちで勝ち取った平和の下





兄弟たちは、それぞれの道を歩みながらも、今日という日に集まっていた
























 

十四松は満面の笑みで空に風船を飛ばしていた


















十四松
十四松
これ、あなたの下の名前ちゃんがもう痛くないようにってお空にお願いだよぉ〜!




















トド松は隣でスマホをいじりながら、軽口を叩いた


















トド松
トド松
またポエミーなこと言って…


トド松
トド松
でも、あの頃に比べたらずっと明るくなったよね、あなたの下の名前も、カラ松兄さんも



















一松は背中を向けていたが、手に握られた小さな青い花が風に揺れていた


















一松
一松
弱さを知らないやつに、本当の強さなんて手に入らない。


一松
一松
…あの二人はそういう人間だよ


















チョロ松は眼鏡を直しながら、静かに呟く

















チョロ松
チョロ松
最初は反対してたけどさ…


チョロ松
チョロ松
今ならちゃんとわかる


チョロ松
チョロ松
あの二人が一緒にいた理由、しっかり見てきたから



















おそ松は煙草をくわえたまま、夕日を眺めていた


















おそ松
おそ松
カラ松、馬鹿みたいに遠回りして


おそ松
おそ松
でも、最後まで一途だったな


おそ松
おそ松
…あなたの下の名前ちゃんもさ


おそ松
おそ松
大した女だよ、お前の女は























その視線の先──





カラ松とあなたの下の名前は、ふたりきりで手をつないで立っていた














ドレスでも、戦闘服でもなく、ただふつうの服







けれど、その佇まいは" 永遠の約束 "を携えていた














 






カラ松が、そっと彼女の手を取る




















カラ松
カラ松
…オレ、まだ怖いんだ


カラ松
カラ松
お前を失うことが




カラ松
カラ松
でも同じくらい…何があってもお前を守れるって信じてる




















あなたの下の名前は、静かに微笑む


















(なまえ)
あなた
私も怖いよ



(なまえ)
あなた
だけど貴方となら…その怖ささえ、私の一部になれる



(なまえ)
あなた
だって、私は貴方に生かされてきたんだもん



















2人が見つめ合い、そっと額を重ねる



















風が2人を包み込むように吹き抜け、遠くの海鳴りのように、誰かの拍手が聞こえた気がした






















 

そして──

















青薔薇の花束が空へ舞う
それは2人が出会った日から、ずっと心に秘めていたもの




















カラ松
カラ松
過去の痛みも、喪失も孤独も



カラ松
カラ松
全てがあったから、オレたちはここにいる






(なまえ)
あなた
私が私である理由は、貴方が居てくれたから


(なまえ)
あなた
だからもう、迷わない


(なまえ)
あなた
貴方と生きる、それが私の答え






















六つ子がふたりを囲むように集まり、にぎやかな笑い声が広がる


















だが、あなたの下の名前とカラ松だけには、もう他の音は必要なかった
























世界は、ふたりだけのものだったから

 

そして物語は──










ここで、終わる。

































けれど、ふたりの未来は







まだ、始まったばかり。






















終幕






──君の命に、永遠を捧ぐ









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