何を言われたのか分からずフリーズする。
遅れて意味が追いついてきて、思わず声が漏れる。
はっきりとこちらを捉える雷の表情は、いつも見ているはずなのにどこか違って見えた。
淡々とした口調のはずなのに、言葉だけがやけに重く感じた。
少し辛そうに顔をゆがませる雷。
その顔に、胸の奥がざわついた。
少しだけ言葉を切って、視線を逸らす。
俺は何も言えず、否定も肯定もできずに黙り込む。
花火の音だけが、間を埋めるみたいに鳴り響く。
もう一度、視線が俺に向けられる。
優しく微笑むその顔は、笑っているようで笑っていない。
むしろ、どこか必死で。
切なくて。
ようやく出た言葉は、これだった。
本当は、もっと違うことを聞きたかったのかもしれない。
けれど、うまく言葉にならなかった。
雷は少しだけ目を伏せて、悔しそうに言う。
その言い方が、妙に現実的で。
俺はぐっと言葉に詰まる。
また、花火が上がる。
さっきよりもずっと大きな光が、夜空いっぱいに広がった。
その明かりの中で、雷の顔がはっきりと見えてしまった。
いつもと同じだけど、真剣で、本気の顔。
ずっと、俺だけを見てた顔。
____ずっと、隣にいてくれてたのに。
ぽつりとこぼれた本音は、自分でも情けないくらい弱かった。
さっきまで、別の誰かでいっぱいだった場所が、急に空っぽになった感覚。
そこに何を入れていいのか、今はわからない。
意外にもあっさりした声。
けれど、次の言葉は逃がさないみたいに続く。
雷らしからぬ発言に、俺は思わず笑ってしまう。
こんな状況なのに、少しだけ楽になった気がした。
…と、そう思う。
そんな風に優しくされたら、俺は突き放すこともできなくなる。
花火が、最後の大きな音を立てて花開く。
夜空いっぱいの光が、ゆっくりと消えていく。
雷はそう言って、俺の肩を抱き寄せて額に唇を落とした。
俺は花火のように儚く燃えてしまった最初の恋に別れを告げる。
そして、もしかしたらあるかもしれない幸せの始まりに、火をつけていた。
空ぁぁぁぁさん、夢野乃多さん、スポットライトありがとうございます…!!✨✨
皆さんのおかげでフォロワー様も25人になりました…!!🌼💖
みなさん、楽しみにしてくださっていてとても嬉しいですっ…!😏💞💕💖
ここからどうなってしまうのか、ぜひともさらに楽しみにしていただけると…🫶💖💖














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!