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第6話

# 4 .
243
2024/06/20 22:37










wng
wng
  あら  。  …  失礼  、  私も  少し  忘れ物  を  してしまった  みたい  。  取ってこないと  。  
yjn
yjn
  それは  大変  …  ウォニョン  、  今すぐ  に  行ってらっしゃい  。  
wng
wng
  はい  、  お姉様  。  
wng
wng
  ……  
gul
gul
  …  ?  
 二人  が 部屋  から  出ていった  後  、  すぐに  私も  立ち上がる  。  お姉様  と  下手ながら  も  芝居  を  打つと  ガウル  は  特に  気にとめる  顔も  せず  微笑んだ  。  
  私が  追っても  特に  支障がない  ならば  何が  目的で  女王  は  出ていったの  …  ???  そう  思うのを  口に  出さぬよう  努めて  扉  を  閉じた  。





















jwn
jwn
  っ  、  ぁ"  …    
  早足  で  御手洗  付近  まで  向かうと  、  少し  離れた  どこかから  リズ  の  呻き声  が  聞こえた  。  途端  に  パキッ  と  心臓  が  凍りそう  に  なる  音が  身体  に  走る  。  
  使用人専用  の  懺悔室  か  …  その  声の  聞こえる  場所  へ  そっと  近づき  、  少しだけ  ドア  を  開いて  耳を  傾ける  。


hys
hys
  、  っふふ  …  そんな  顔  しないでよ  ジウォン  。  笑  
jwn
jwn
  は  、  っは  …  だってぇ  …  !  
  は  ?  ジウォン  …  ?
  目の前  に  いたのは  、  椅子  に  もたれかかって  女王  に  寄りかかっている  リズ  と  それに  覆い被さっている  女王  だった  。  氷の女王  、  なんて  面影は  なく  嗜虐的  な  表情  を  浮かべ  愛おしそう  に  リズ  の  頬  を  撫でている  。
  私達  の  言語  は  身に付けていない  はずなのに   母語  の  ように  喋って  、  リズ  を  弄んで  愉しんでいる  。
  そして  、  リズ  も  普段  とは  違う  完全  に  気の  緩み切った  顔で  蕩けた  目  を  していた  。  
hys
hys
    どうしたの  ?  笑  こんなにも  背徳感  が  あるのって  ゾクゾク  するでしょう  ?  
jwn
jwn
  でも  、  っ  女王様  …  ここは  懺悔室  で  …  んぅっ  ?!  
hys
hys
  今は  女王  じゃないわ  。  ヒョンソ  って  呼んで  ?  
jwn
jwn
  ひょん  、  そ  …  ぅ  ……    
hys
hys
  そうよ  、  ジウォン  。  上出来  。  


  二人  の  顔が  近付き  、  ゆらり  と  リズ  の  腰が  揺れる  。  それに  女王  は  手を  回して  、  ぐっと  更に  自身  に  引き寄せて  。  
  虐められる  のを  楽しんでいる  ように  見える  リズ  の  声  は  、  とても  艶めかしく  甘美  な  響き  を  孕んでいた  。









wng
wng
  ……  
  そっと  扉を  閉じて  応接間  へと  戻る  。
  今の  私を  支配している  のは  、  嫉妬  と  憎悪  と  愛欲  と  独占欲  だった  。  私が  知らない  リズ  を  女王  は  知っていて  、  私の  知らない  内に  リズ  は  女王  の  虜に  なっていた  。  
  それが  堪らなく  私を  苛立たせる  。  
  許せない  。  リズ  も  、 女王  も  。
  


gul
gul
  お帰りなさいませ  。  
wng
wng
  …  ええ  、  ご迷惑  を  お掛けして  しまい  申し訳  御座いません  。  
gul
gul
  お構いなく  、  女王陛下  も  未だ  戻って  おられませんから  。  

yjn
yjn
  先に 始めて  しまいましょうか  ?  
wng
wng
  そうしましょう  。  
gul
gul
  異論  は  ありません  。  

平静 を 装って ソファ に 腰掛ける 。 笑顔 を 取り繕って ガウル へと 向けると 少しだけ 瞳が 揺れていた 。
  彼女  は  どこまで  知っているの  だろうか  、  何も  知らないなら  滑稽だ  。  そう  思考  が  冷めていく  のを  感じる  。



yjn
yjn
  それじゃあ  、  …  






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