昼休み。
蘭くんに連れられて、私は屋上へ向かった。
階段を上がるたびに、胸が少しずつドキドキしてくる。
だって、蘭くんが“勇気を出して誘ってくれた”お弁当なんだもん。
屋上の扉を開けると、春の風がふわっと吹き抜けた。
緑花 円くんが、ちょこんと座って待っていた。
私が来た瞬間飛びついてきて、カワイイ。
わんこみたいに目がきらきらしてる。
檀崎 凛空くんは、フェンスにもたれて空を見ていた。
ツンツンしてるけど、なんだかんだ来てくれるあたり優しい。
円くんはニコニコして、場所を作ってくれた
円くんの隣に座ると、蘭くんがそわそわしながら私の反対側に座った。
お弁当を開くと、みんながちらっと覗き込んでくる。
今日はお母さんお手製のノリご飯に卵焼きにブロッコリーにミニハンバーグに‥‥
私の好物がいっぱい!
そう、なんて言ったってお母さんは昔カフェの店員さんだったんだ!
料理がすっごく上手なの!
風が気持ちよくて、
みんなの声が重なって、
なんだか不思議な時間。
その言葉に、胸がじんわり熱くなる。
こうして――
屋上での、はじめての四人ランチが始まった。















編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。