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第1話

𝑷𝒓𝒐𝒍𝒐𝒈
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2026/02/28 15:00 更新




 高い塀が、空を切り取っていた






 冷たい石の地面




 閉ざされた門








 小さな少女は、その場に立ち尽くしている








 どうしてここにいるのか




 分からない









 胸がざわつく




 泣きそうになる








 そのとき




 足音がした






 振り向くと、少年が立っていた






 赤い瞳が、静かにこちらを見ている


少年
何してんだよ










 乱暴な声






 けれど、距離は近い






 少女は何も言えない






 少年は一瞬だけ迷い、そして手を差し出す




少年
…ほら



 その手に、なぜか安心する




 少女は、ゆっくりと手を伸ばした






 触れた瞬間、風が吹く




 視界が揺れる




 塀の向こうの空が、やけに遠い




 
少年
その手、離すなよ

 ――次に目を開けたとき




 そこにあったのは、




 静かな部屋と、完璧な日常だった




 あの塀も、あの少年も、
 まるで夢のように、輪郭を失っていた






 そして時は流れる




 敵同士の名を背負い、二人は再び出会う






 初めてのはずの視線が、何故か胸を揺らした
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