翌朝 、ドアを開けたら部屋の前に 、ぐちゃぐちゃに畳まれた少し豪華な着物が置いてあった為 、それを着ることにした 。
ひび割れた化粧品も一緒に置いてあったので 、化粧はそれで少しだけした 。
… どうして化粧の仕方を知っていたのだろう 。
梨香の顔も 、お母さんの顔もあまり見ないから分からないはずなのに 。
直後 、ズキッ 、という激しい頭痛に見舞われた 。
ぱっ 、と頭の中に映像が流れてくる 。
この前夢で見た 、あの家 … 。
と言いながら優しく笑うこの人がとても綺麗で 。
この人に会いたいと思うのは我儘だろうか … ?
家の門の前に着き 、一礼をする 。
ふと 、思った 。
もう一度礼をして 、もう二度と帰らない家に別れを告げた 。
暗く 、ジメジメしている 。
さっきはあんなに天気が良かったのに …
… 怖い 、、
死ぬときも 、一人 …
怖い 、なぁ 。
本殿に入った … が 、あまりにも暗すぎる 。
いつの間にか 、目から涙がポロポロと流れ 、床に落ちてしまっていた 。
すーっ と 、本殿の戸が開く音がした 。
神様 、来たんだ …
ここで死ぬんだなぁ …
神様 、どんな姿なんだろう …
狐なのだろうか 、、?
そんな私の考えに反し 、現れたのは
… 骸骨だった 。
なんだか雰囲気が全体的におかしい 。
神様はもっと … なんか 、違う気がする 。
泣き腫らした目で問う 。
明らかに神様では無さそうだが …
神社や本殿には結界が張られているはずだ 。
おそらくこちらが神様なんだろう 。
… 潔く 、命を捧げよう 。
来世に 、期待して 。
そう思い私は神に近付こうとした 。
その瞬間 、男の人の声が聞こえた 。
何故だか懐かしい 、人の声が _












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!