目を開けるとそこには木々が不規則に並んでいた。
どうやら森林にワープしたようだ。
今回の作戦は無難に漁夫の利。
積極的に狙いに行ってもいいけど、
序盤から強い相手と出会うととても辛い、
というか勝てるかも怪しい。
だから初手位置が森林は嬉しい。
あとは隠れて、中盤あたりで動けば良い。
まずは周囲の索敵から始める。
周りの地形から逃走経路を見つけたり、
周囲の敵を知ることでどう動くかを決める。
そうして索敵していると2人の男を見つける。
なんか見たことあるなと思ったら、
ぐさおさんに馬鹿やってた男達だ。
どうやら僕を狙っているらしい。
僕は2つの石を拾う。
その石を男の頭に狙って投げる。
石は見事に命中し、男2人を意識を失った。
そして白い光に包まれ消えた。
これから8時間近く待機になると考えると気の毒だが
あっちも狙ってきてたし仕方がないだろ。
その後周囲を確認したのち、
茂みに隠れることにした。
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隠れてから数十分が経過したころ、
あちらこちらから爆発音が絶えなくなっていた。
意外とぶつかり合うのが早い。
これは動くタイミングを早めてもいいかもしれない
そう考えていると、
周りの雰囲気が重くなるのを感じた。
しばらくすると、辺りが不自然に暗くなり、
白い不透明な浮遊物が漂い始めた。
それを見てすぐにわかった。
上位ランク者が付近にいる。
おそらく、自分の領域を作り出そうとしている。
こうなったら退散するしかない。
上位ランク者の領域に滞在するのは、リスクが高い
僕はすぐに逃走ルートに入った。
しかし、
辺りがざわめきだす。
白い浮遊物が一点に集まっていくのが見えた。
あの一瞬でバレてしまったらしい、
これだから嫌なんだ!!
次の瞬間、
何かの発射音と共に白い弾幕がとんでくる。
僕は後ろが木で塞がるように逃げる。
幸い距離があったためか、
弾幕は精密性がなく、領域もすぐに出られた。
後ろからは着弾音と木が破壊される音が聞こえる。
逃げる判断が遅れていたらヤバかったかもしれない
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領域から少し離れたところで足を止める。
辺りを見回したあと、一息ついた。
接敵はしてないものの、
相手が相当強いことはわかった。
本当に隠密しててよかったと思う。
もし戦っていたら負けていたかもしれない。
そんなこんな考えていると、
ドカーーーーン!!
近場で爆発音と誰かの悲鳴が聞こえる。
どうやらゆっくりはさせてくれないらしい。
少し様子を見てみると、
そこには、
木が破壊され作られた広場の真ん中に立つ、
伊右衛門の姿だった。
明らかに雰囲気が違う。
今日で2回も上級者に会うなんてついてない。
というか伊右衛門ってこんな強かったの?
僕は即刻この場から立ち去ろうとした。
その時、地面が黄緑に光出す。
僕は後ろに飛び回避する。
次の瞬間、さっきいた場所が爆発する。
間一髪避けれたものの、
伊右衛門にバレてしまった。
個人的には逃げたいところだが、
それは叶わないらしい。
僕は覚悟を決める。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。