日本ツアーが終わって韓国に戻ってきてから一ヶ月が経った
次のカムバに向けて毎日練習してるもののヌナのことで頭がいっぱいでぼーっとすることが増えた
ヒョン達からも心配されるようになった
僕がリーダーなのに、僕がしっかりしなきゃなのに
みんなは新しいスタッフさんの話で盛り上がっている
コンコン
マネヒョンが入ってきた
それともう1つの足音
今日から担当してくれるスタッフさんだから仲良くしてな
そんなことを言っているんだろうけど僕の耳にはしっかり届かなかった
下を向いてぼーっとする
ぐいっとニキに肘でつつかれる
なんなのほんと、、そう思いニキの方を向く
当のニキはあんぐりと口を開けて前を見ている
なんなのさ、視線をまた下へと戻す
その声は確かに聞いたことがある声で
いつも隣でウォンちゃん、としゃべる
ヌナの声だった
下に戻した視線をパッと上にあげる
気まずそうに笑うヌナが僕を捉えていた
僕は安心した気持ちと再会でから喜びから思わず涙が出てることに気づかなかった
みんながいることなんてお構いなしに抱きつく
僕より少し背の低いヌナが上目遣いで謝ってくる
その目にはうっすらと涙が溜まっていて
後ろでヒョン達がなんで知ってんの?だとか、
知り合い?だとか色々言ってる声が聞こえたけど
今の僕にはヌナしか見えなかった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。