第17話

17 ごめんね
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2024/09/23 10:00 更新
篠崎紗良
篠崎紗良
おつかれ!
あなた
おつかれー!
文化祭のオープニングでの演奏を終えて、紗良さらと合流する。

いよいよ二日間に渡って行われる文化祭の1日目が始まる。
篠崎紗良
篠崎紗良
まずどこ行く?
あなた
えー、腹ごしらえ、しちゃう?
そう言いながら、フランクフルトの看板を指差す。
篠崎紗良
篠崎紗良
いいよ!行こ行こ!









あなた
うーん、うまっ!
篠崎紗良
篠崎紗良
それな!
フランクフルトを食べた後、紗良と2人で学校中を周る。

ダンスを見て、ヨーヨー釣りして、迷路に入って、ファッションショーを見て……。

あっという間に時間がすぎていく。
篠崎紗良
篠崎紗良
ちょっと休憩する?
あなた
うん、どこで休憩する?
篠崎紗良
篠崎紗良
うーん、裏庭なら人少ないんじゃない?
裏庭は普段はお弁当を食べる人がいたりするスペース。

文化祭では使われていないから、確かに空いてるかもしれない。


高3の教室の前を通りかかり、部長の古賀先輩が売っていたジュースを買って、裏庭に向かう。



あなた
紗良、ビンゴ!
紗良の読み通り裏庭はガラガラ。

3、4人ひとがいたけど、まだベンチは空いていた。

時刻は16時。

文化祭一日目は17時までだから、あと一時間。
篠崎紗良
篠崎紗良
乾杯!
あなた
イェイ!
篠崎紗良
篠崎紗良
文化祭楽しいー。
あなた
ね。
篠崎紗良
篠崎紗良
行きたいとこ、結構いけたかも。
あなた
うん。
ただ、私にはもう一つ、行きたいところ、いや見たいところがあった。


高1のD組。

佐渡さわたり先輩のクラス。

バンド祭をやっている。

クラスの3つのグループが二時間ごとに体育館でバンドをやるらしくて、佐渡先輩は15時からだった。

本当は行きたかったけど、紗良が気まずいかなって思って言い出せなかった。



あの日、告白したあの日から、紗良と佐渡先輩は一度も話していない。

今日でちょうど一ヶ月だ。

今、紗良は佐渡先輩のこと、どう思っているのだろうか。

聞いても良いだろうか。
篠崎紗良
篠崎紗良
……でさ、めっちゃ面白かったんだよね。
篠崎紗良
篠崎紗良
あなた……?
聞いてる?
あなた
ごめん。
篠崎紗良
篠崎紗良
大丈夫?体調悪い?
あなた
そうじゃないんだけど、
あなた
楽しんでる日に聞くことじゃないかもしれないけど、
篠崎紗良
篠崎紗良
うん。
あなた
紗良は、今、佐渡先輩のこと、どう思ってるの?
聞いちゃった。
篠崎紗良
篠崎紗良
ちゃんと言わなきゃだよね。
篠崎紗良
篠崎紗良
実はこの前、佐渡先輩と話して言われたんだ。
篠崎紗良
篠崎紗良
「俺は篠崎さんの彼氏にはなれない。」
そんなはっきり……。
篠崎紗良
篠崎紗良
だから私ね、もう諦める。
篠崎紗良
篠崎紗良
そんなにしつこい女にはなりたくないしね。
自嘲するように笑う紗良。
篠崎紗良
篠崎紗良
あなたは好きな人できないの?
少しの沈黙。

何と答えようか。

でも佐渡先輩には一途に想っている人がいるんだから、私も紗良と一緒に恋諦めなきゃだよね。
あなた
できてn……。
篠崎紗良
篠崎紗良
ごめん!
あなた
え?
篠崎紗良
篠崎紗良
ごめん、ほんとごめん。
真剣な面持ちで謝りの言葉を繰り返す紗良に戸惑う。
篠崎紗良
篠崎紗良
私、あなたも佐渡先輩のこと好きなんだろうなーって気づいてたの。
私が必死に隠してたの、意味なかったの?
あなた
え??
いつから??
篠崎紗良
篠崎紗良
初めて2人で遊んだ日より前。
それって、まだ私が自覚してない時……!
篠崎紗良
篠崎紗良
遊んだ日、好きな人いるか聞いた時、賭けたんだ。
あなた
何を?
篠崎紗良
篠崎紗良
もしあなたが佐渡先輩のことを好きって言ったら、私は自分の恋を諦めるって。
でもあの時、私は恋心を自覚してなかったから、いないって答えた。
篠崎紗良
篠崎紗良
私、最低だよね。
篠崎紗良
篠崎紗良
あなたが佐渡先輩のこと好きなの知ってて協力頼んだの。
篠崎紗良
篠崎紗良
その後、奈緒なお先輩と話してるのも聞いちゃったし。
篠崎紗良
篠崎紗良
ごめんね、ごめんね。
泣き出す紗良。
あなた
そんな私の方が最低だよ。
あなた
紗良の告白が失敗して喜んだりしちゃったし。
あなた
ごめんね。
篠崎紗良
篠崎紗良
……こんな最低な私でも、まだ仲良くしてくれる?
恐る恐る確認をするように聞く紗良に答える。
あなた
こんな私でよければ!
篠崎紗良
篠崎紗良
ありがとう。
あなた
ありがとう。
2人で抱きしめ合う。


恋愛とか、そんなことよりも、紗良と腹を割って話せたことが、今一番嬉しかった。

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