第89話

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2025/12/28 01:00 更新




しばらくして、あなたは黒尾の腕の中で小さく伸びをした。





『……ねえ、鉄朗。
もし私がまた不安になったり、弱いところを見せても、嫌いにならない?』







黒尾は少し驚いたようにあなたを見つめ、すぐに優しく微笑んだ。







「バカだな。そんなことで嫌いになるわけないだろ。
むしろ、そうやって弱いところを見せてくれるのが嬉しいんですよ。」








あなたはほっとしたように息をつき、

黒尾の胸に顔を埋める。







『……ありがとう。
鉄朗がいると、どんな自分でも受け入れてもらえる気がする。』









黒尾はあなたの頭をそっと撫でながら、真剣な声で言った。







「俺も完璧な人間じゃないし、きっとこれからケンカもすると思う。
でもさ、あなたとなら、どんなことも乗り越えられる気がするんだ。」







あなたは黒尾の言葉に、静かに頷いた。







『うん。私も、鉄朗となら大丈夫って思える。
……一緒に、いろんなこと乗り越えていこうね。』










黒尾はあなたの手をぎゅっと握りしめ、いたずらっぽく笑う。








「じゃあ、まずは明日の朝ごはん、二人で作るのから始めるか?」







あなたは思わず吹き出して、黒尾の肩を軽く叩いた。








『もう、急に現実的なんだから。でも……楽しみ。』








「俺も。……あなたといると、どんな毎日も特別になる。」







二人は顔を見合わせて、自然と笑い合う。







外の雪はまだ降り続いているけれど、部屋の中には二人だけの温かな世界が広がっていた。







そして、これから先もずっと――









二人の物語は、静かに、でも確かに続いていくのだった。

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