先程までいた異様な輝きを放っていた場所
とは違い 、
綺麗とか 、 輝きとは無縁で 、
汚くて居心地の悪い所にいる 。
なんでこんな所にいるんだろう 。
いや理由は分かりきってるんだけど
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" カン ッ !! "
大好きなブランドのヒールで
そこら辺にあった缶を蹴る 。
蹴る音はすぐに雨の音でかき消される 。
本当に吐き気がする 。
自分が良い奴だと心底信じて 、
アタシと結婚できると本当に思っている 。
アレが厄介な客なんだよ
信じ切っていて純粋で 、
嘘に汚された目をしていた 。
だから逃げてきたって話 。
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嘘 、 ほんとに探してんだ 。
" タッタッタッタッ "
こっちに向かってくる足音がする 。
思わず身体が縮こまって 、 目を瞑る 。
圧倒的にキラキラして 、
大人っぽいスーツに身に纏う 、
" ホスト " らしき人が走ってきた
そんな私の小さい呟きは
大雨の音に掻き消された 。











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!