父親の夜桜百が、五年前に自分の情報を薬師研斗に渡した張本人だと告げた八宵。
娘と父親の戦いが幕を開ける。
私がそう言うと、気配を消して静かに様子を伺っていた父さんが木陰から出て来た。
兄さん達を騙せても、私は騙せない。
こんな時に『体調の方はどうだ?』ですって?
何言ってるのこの人は...(呆
今更ながらマイペースだな...
こんのックソったれ!!
この長い説明二回目なんだけど....
“薬師研斗との決戦まで実力を極力隠し続ける”
これが私が兄さん達に実力を隠し続けている理由。
だから、開花もアイムとの戦闘以外で使うつもりはさらさらなかった。
それなのに...
さっきまで何事もなく無事に帰れますようにとか思ってた私が馬鹿だった。
見事にフラグ回収しちゃったよ...
あーヤダ、本っっっっ当にヤダ。
父さんが桜になって消えようとするのを、私は桜になれないように妨害干渉する。
私は一度深く息を吐き、桜花に氷桜を纏わせて構える。
🗡️シュシュシュシュシュシュシュシュッッ
〈八重桜〉は、水のような流れる動きに緻密な間合い、角度、呼吸の制御が求められ、異なる八つの斬撃を繰り出す連撃技。
それを軽々と...
🗡️カヒュンカヒュンッ
全く隙がない...
今の速さじゃ、どんな攻撃を繰り出したって躱されて防がれる...
今の速さは五年前と同等か、それを少し上回ってるかと兄さん達が感じるくらい...
父さんに攻撃を当てるには...
🗡️カチンッ
桜花を一度鞘に戻して、目を閉じて深呼吸する。
🗡️カヒュンッ
後ろ!
🗡️ガキィィィイイン!!
もう兄さん達を父さんの開花から守る必要はないか...
❀スゥゥ...
🗡️ギリギリギリ
このままじゃ押し負ける...!
この体制じゃ避けれないし、受けれない!
🗡️ガキィィィイイン!





























編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!