あの曲を公開した翌日 。
私は " あの待ち合わせ " を果たすために 、
屋上に向かっていた 。
── 誘ったのは自分なのに 、
失礼極まりないが来ないと思っていた 。
そもそもあんな不確かな待ち合わせを
果たせるとすら思っていなかったから 。
でも 、十音は来てくれた 。
あの曲のメッセージを読み解いて 、
来てくれたのだ 。
それも 、たった1日で ── 。
十音の表情が険しくなったのを見て 、
やっぱり 、と私は確証した 。
── 十音は犯人じゃない 。
つまり 、ネットにあった書き込みは
デタラメだったことになる 。
まぁ 、最初から嘘っぱちのものだとは
思っていたけれど。
どちらにせよ 、十音は犯人じゃない 。
── すなわち 、味方サイドにいる 。
ふと 、瑞希の言葉がよみがえる 。
瑞希が褒めてくれたその正義感が 、
今の私にある最大の武器なんだろう 。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。