いつも、気がつけばボーッとしてしまう
愛する人────
あなたはどこにいますか?
聞こえますか?────
会えない人たち────
皆さんの笑顔はもう……
私の記憶の中だけなんですね…………
なんで私だけ生き残ったの?
また私だけなの?
私には、妹と弟がいた
親は育児放棄しかしなかった
私は、たった一人で、妹と弟を育てた
でもある日、鬼に2人を殺された
親から逃げていた最中のことだった
2人は、私を庇って死んだ
あの時の返り血の感覚────
今も忘れていない
でもね、あなたが────
私の夢をくれたんだよ
思い出も、沢山くれたんだよ
覚えてるかな?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。