___ あなた . side ___
狗巻くんに手を引かれ
教室を出た
力強く
けれど優しく
私の手を引いてくれた
私の手を引き
廊下を進んでいく狗巻さんに声をかける
振り返った狗巻さんに少しビクついてしまう
______嗚呼、こんな私が
私はキライだ
こんなことでビクついて
あの時みたいに虐められるんじゃ、って
見捨てられるんじゃないか、って
優しくしてくれている狗巻さんにも
少し口が悪いけれど、何気に優しい真希さんにも
いつも気にかけてくれるパンダさんにも
私のことを
1番に気にかけて
話しかけてくれて
優しくしてくれた______
乙骨さんにも
そんな、疑いの目を向けてしまう
自分がキライだ
狗巻さんの優しい声が聞こえる
言葉が出ない
声が出せない
謝るだけじゃ許されないって
私が1番によく分かっているのに
私の口から出るのは
謝罪の言葉だけ
もう、どうしたらいいのか
わかんな………
急な大声に肩を揺らしてしまった
「 おかか 」……?
手を私の前に出し
「 少し待て 」
とでも言うようなジェスチャーをとった
すると
携帯を取り出し
画面をたぷたぷとタップしだした
狗巻さんが私に携帯を差し出した
何か、文字が打ってある
……読め、ということだろうか?
携帯を受け取り
画面を見ると














編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!