少し元気が出たらしいヒナちゃんが帰り、ダラダラしていたらもう夕方になり、外はすっかり暗くなってしまった。
そういえば、今日ママ夜勤でいないって言ってたな………誰かの家にでも突撃しようか。
……ドラケンくんの家はどうだろう。マイキーくんもいるかもしれないし,賑やかそうだ。
私は携帯を取り出し,電話番号を押した。
ドラケンくんが、家の前まで迎えにきてくれるらしい。
それまでに私はお風呂に入り、レンチンしてご飯を食べた。
20分後,ドラケンくんが迎えにきてくれた。私はもふもふの真っ白のパーカーにマフラーをつけ、鍵を閉めて外に出る。
お団子にしているから、マフラーをつけてても首が寒い。
他愛のない話(エマちゃんのことを話そうとしたら止められた)をしていたら、ドラケンくんの家だと言う場所に着いた。
え?でもここ看板ついてるし,お店なんじゃ………?と思った時,体を引き寄せられて目隠しをされた。
何よそれ。見せたくないものでもあるの?
ドラケンくんがエスコートしてくれて、ゆっくりと階段を登った。
温かい暖房のついている中に入ると、『よぉーケン坊』と女の人の声が聞こえた。
話し声が聞こえるけど,ドラケンくんが誰と話しているのか全く分からない。
ドラケンくんのこっちへの意識が少し薄れた時、私はパッと目隠しを外した。
露出の高い服を着た綺麗な女の人がずいっと近づいてくる。
働く?と首を傾げていると、ドラケンくんがその人の頭をペシッと叩いた。
『世話焼きだねぇ』と呟くオーナー?さんの声を背に、トコトコと歩いていく。
ドラケンくんは諦めて、ゆっくりと後ろをついてくる。止めないってことは、こっちであってるって事だ。
ここだ、とドラケンくんが指を刺したドアの前に立った時、なにやらもめている男女の声が聞こえた。
ん?男子の声………どこかで聞いたことあるような………
そう思ってパッと声のする方を向く。
そこにいたのは、イラついたような顔をしている、イヌピーの姿があった。













編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!