第120話

あのね。
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2024/12/27 12:00 更新





本当に、お風呂に入ると自分の性別が目に見えるから嫌になるの。





りうらは男でいなきゃいけないはずなのに、体だけはそうはいかなくて……







どう頑張ってもりうらは中途半端。











誰にも怒られたくなくて、嫌われたくないから、男でいなきゃいけないのに。









心の奥ではありのままの自分でいたい気持ちもあって。









自分で自分がわからなくなるの。





俺がどうしたいかなんて、
私がどうしたかったかなんて、



とっくの昔に忘れちゃった。








でも、望まれたりうらを上手に演じれば、怒られずに済むから。










それでも、本当は嫌だったの。








全部嫌だった。









可愛い服を着れないのが嫌だった。





胸をサラシで潰すのが嫌だった。




ウィッグを被り続けるのが嫌だった。




みんなと同じじゃないのが嫌だった。





叩かれるのが嫌だった。





怒られるのが嫌だった。





嫌われるのが嫌だった。




嘘をつくのが嫌だった。








独りぼっちが嫌だった。







全部全部、嫌だった。








りうら
たすけて、ほしいのに…
りうら
ずっとずっと苦しいからッ…
りうら
息ができないの
りうら
どこにいても、なにをしていても、ずっと責められてるような感じがして
りうら
助けてって、言えなかったの
りうら
辛いって、言えなかったの

りうら
嘘ついてごめんなさい
りうら
今までのりうらは全部偽りです、
りうら
騙してごめんなさい、
りうら
裏切ってごめんなさい
りうら
でも、りうらはみんなのこと大好きなの、
りうら
ほんとだよ、
りうら
こんなりうらにも優しくしてくれたみんなが、
りうら
話しかけてくれるみんなが
りうら
こんなことしてもらったの初めてだったから
りうら
本当に嬉しかったの
りうら
だから…まだ、みんなと一緒に、いたい…

ないこ
居るよ。ずっと一緒にいる

りうら
ぇ、?

ないこ
今まで辛かったね、苦しかったね、悲しかったね

りうら
ぁ、…
ないこ
えらい、えらいよ。
ないこ
もう、我慢しなくていいんだよ
ないこ
悲しかったら泣いていいよ
ないこ
嫌だったら怒っていいよ
ないこ
嫌なことは、しなくていいんだよ
 
りうら
ッ……ポロッ

ないこ
俺たちはみんなりうらが大好きだから。
ないこ
男でも女でも関係ないよ
ないこ
男のりうらも大好きだし、女のりなちゃんも大好きだよ

りうら
ぅッ……ん、ッ…ぅわぁぁぁぁぁんッ、!!
りうら
ポロポロッ…ずっと、くるしかったの、!!
りうら
ずっとずっと、ひとりぼっちだったからっ…!!
りうら
きらわれたくなかったのッ…また、ひとりになりたくなかったの…ポロポロ

ないこ
ん、えらいね、頑張ったね
ないこ
もう大丈夫だよ、だいじょうぶ。

りうら
ひぅッ、ぐずっ…ん、ポロッ…だい、じょうぶ、…?

ないこ
うん、大丈夫

りうら
えへっ、…そっか…もう、がまんしなくていいんだ…
りうら
そっか、…そっかぁ…ポロポロ
りうら
やっと、……らくに、られる……
りうら
……よか、…った……すー、すー




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