第17話

16.蘇るデジャヴ
44
2025/09/16 12:19 更新
レオ
レオ
救急車!先生、救急車を呼んでください!
先生
あ、嗚呼…!!
彼は、身体を預けるようにして倒れ込んだ。
先生が教室を飛び出した後も、俺は彼の名前を呼び続けた。
レオ
レオ
リラっ!
リラ
リラ
倒れ込んでからも声を掛け続けるが、返事はない。
やっぱり、無理をしてしまっていたのだろうか。 
俺は体温計を取り出して、体温を計った。
彼の顔色は悪く、辛そうな表情をしている。
なんですぐに気付いて、行動できなかったんだろう…。以前と同じミスをしてしまった自分が醜くて仕方がない。
心身のストレスは命に関わるかもしれないのに、、。
彼は、虐待や命令、そして…周りからの期待を受けている。
1番苦しんでいるはずだ、なんで彼の事を気遣ってあげられないのだろうか…。

‐ピピピッ🤒‐
自己嫌悪を遮るように体温計が鳴った。
体温計には、いい意味でもあり、悪い意味でもある事を示していた。

レオ
レオ
36.7度か…
レオ
レオ
(熱は無い、、)
レオ
レオ
(じゃあ、何でこんなに顔色が悪いんだ…?)
発熱はしていない。だが、顔色は悪いことに変わりはない。
原因が不明。どう対応すればいいか分からない…。
もう一度、彼の身体を観察する。すると…
レオ
レオ
っ!?この手…
手に刻まれた紫色の斑点に気が付いた。所々、細胞が濃くなって見える。しかし、この症状には見覚えがある。
レオ
レオ
毒…飲んだのか…?
原因は恐らく毒。
俺は、クラスメイトに飲まされた事がある。その時と全く同じ症状が彼にも出ていた。
では、何故彼に毒の症状が出たのか?
朝食に混ぜられた?いや、だとしたら症状はもっと早い段階で酷くなるはずだし、彼は少食だ。
毒による症状はすぐに現れる。だが、少量の毒なら症状は浅い。
つまり…彼は、複数回に渡って毒を摂取した可能性が高い。
なら、普段から口にしているものといえば…?
レオ
レオ
水…?
普段から口にしているもの。ふと、水ではないか、という候補が浮かび上がった。
すぐに彼の水筒を取り、蓋を回して中身を確認した。

‐カチャッ‐
レオ
レオ
この花弁は…!!
案の定、水筒の中には花びらがあった。
きっと、この花びらが毒の成分なのだろう…。

‐ピーポーピーポー🚑‐

救急車が近づいてきた事を示す高い音。先程までは遠ざかっていたため、低い音に聞こえた。この現象はドップラー効果によるものだろう。




‐数分後‐

医師は救急箱を手に持ち、教室に倒れ込んでいる彼の様子を伺った。
先生
学力テスト終了後、急に倒れ込んでしまって…
先生
(事情説明中…)
医師
そうですか。
恐らくですが…原因は毒でしょう。
医師
両手に紫色の斑点が見られます。それに、血管が目立っている。
医師
どちらも毒を口にした時に見られる症状です。
レオ
レオ
っ!!毒…ですよね…?
医師
原因は毒ですが…どうなさいました?
レオ
レオ
彼の水筒から、こんなものが見つかったんです…
レオ
レオ
リラは…学力テスト前に水筒の水を口にしていました。
俺は、彼の水筒に混入していた花弁を取り出した。
先生
この色…!校庭の花壇に植えたアジサイの花弁じゃないか…?
医師
そうとなれば…原因はアジサイの花の毒で間違いなさそうですね。
花弁の毒なら、薬を処方させて頂きます。
医師
彼も薬を飲ませれば、すぐに目覚めるでしょう。
医師
少々お待ちください。今、薬を準備致しますので。
レオ
レオ
分かりました。ありがとうございます。
医師は薬を取りに、駐車場に停車してある救急車へ向かった。
幸い、今日は付き添いで薬剤師の方がいるらしい。
なので、薬の処方はすぐに終わった。


‐またまた数分後…‐
医師
こちらが解毒薬です。
毒の症状が酷い時に使用してください。
医師
ですが今、この解毒薬を飲ませれば彼の身体はすぐに回復する上、目覚めるでしょう。
彼は本当に目覚めるのだろうか。この薬だけで。
少し不安を感じながらも、彼に薬を飲ませた。

‐パチッ👁️‍🗨️‐
リラ
リラ
っ…レオ君…?
医師
目覚めたみたいですね。
彼は目覚めた。本当に効果はあった。
俺は喜びのあまり、彼を抱きしめた。
レオ
レオ
リラっ…!!
レオ
レオ
良かった…本当に良かった…!
リラ
リラ
…もしかして…レオ君が助けてくれたの…?
レオ
レオ
コクリッ(頷く)
リラ
リラ
…!ありがと…!
彼は医師の方を向き、疑問を投げた。
リラ
リラ
あ、あの…!僕は…あの後どうなったんですか…?
医師
リラさんは…倒れ込んだ後は昏睡状態でした。ですが、解毒薬を飲ませた事で目覚め、今に至るという訳です。
リラ
リラ
…。そうなんですね。ありがとうございます、
彼の表情は、驚きと申し訳なさが五分五分くらいだった。
医師
それと、また症状が再発する恐れがありますので…
医師
(お薬処方中…)
医師
あとは、激しい運動は避けて安静にしていれば大丈夫でしょう。
医師
それでは、私はこれで。
レオ
レオ
ありがとうございます…!
医師と教師は教室から去った。
先生
リラは任せてもいいか?
レオ
レオ
はい、もちろんです。
先生
じゃ、俺は職員室へ戻る。
レオ
レオ
コクリッ(頷く)
先生も教室から去っていった。
教室はリラとレオの2人きり。ほぼ空白の教室には緊張が張り詰めていた。
レオ
レオ
ねぇ、リラ。
リラ
リラ
な、何…?
緊張で少し声のトーンが下がってしまった。彼は動揺を隠しきれない返事をする。怖がらせてしまったかな…。
レオ
レオ
何で…毒を飲んだの…?
ずっと疑問だった。水筒の中に入れられた毒。何故毒を飲んでしまったのか。
…自殺のため…?嫌な疑問が頭をよぎる。
リラ
リラ
えっと…。
リラ
リラ
っ…分からない…。
レオ
レオ
っ…!?
答えは『分からない』。
想定外だった事もあり、驚きを隠せなかった。
リラ
リラ
ごめん…。変な答えだったよね…。
リラ
リラ
でも…本当に分からないんだ…。
リラ
リラ
僕の水筒に毒が混入されていた事、知らなかったから…。
レオ
レオ
つまり…誰かの仕業って事…?
リラ
リラ
そうなるね、、
彼がどれほどの苦労を抱えてきたのか、どれだけ辛い環境に置かれているのか、イタズラを仕掛けたやつには到底分からない。
この短期間で、彼は苦しみや苦労を独りで抱えていた。
『禍福は糾える縄の如し』じゃないのかよ…!
腹の底から沸き上がる怒りをなんとかこらえて、返事をする。
レオ
レオ
…そっか。
レオ
レオ
寄り添ったとしても、リラ君の辛いことは何も解決しないんだよな…。
レオ
レオ
本当にごめん。俺が…寄り添う事しか出来なくて…。
リラ
リラ
そんなことないよ!
むしろ…僕が何度も何度も迷惑かけちゃってるのが悪いから…。
リラ
リラ
こんな僕でごめん…。
彼は、淋しげに瞳を揺らした。
レオ
レオ
リラ君…。
‐キーンコーンカーンコーン🔔‐
チャイムが鳴り、時計に目をやる。時刻は午前11時30分。
レオ
レオ
あ、もうすぐお昼だね、
リラ
リラ
…!お泊まり会…
忘れかけていたお楽しみが蘇った。
僕達は顔を合わせて喜びを示す。
レオ
レオ
行こ!
リラ
リラ
うん!
れうと27缶(主)
れうと27缶(主)
切ります!
れうと27缶(主)
れうと27缶(主)
投稿が毎回遅くなる…😣
れうと27缶(主)
れうと27缶(主)
少しでも早く投稿が出来るように頑張ります💪🔥
れうと27缶(主)
れうと27缶(主)
以上!おつれとー!

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