私が掠れた声で問いかけると、
紫苑はいつもの軽薄な笑みを浮かべる
呼吸をするように吐き出される
最低な裏切り26人も彼女がいる
この男にとって、
私と過ごした「熱い夜」も、
数ある予定の一つに―――
過ぎないのかもしれない
私の恨み言に、
彼は満足げに喉を鳴らして笑った
そして、わざとらしく
私の首筋に指先を這わせる
指先が触れた場所が熱を帯びる
何度も何度も繰り返された執拗な
口づけの記憶が蘇る
ひらひらと手を振り、
彼は軽い足取りで部屋を出ていく
残されたのは混ざり合った体温と
消えない独占欲の痕跡だけ⋯

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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。