窓からの光で自然と目が覚めると、
目の前にショッピくんの寝顔。
あれ、私はいつベッドに来たのだろうか。
『ショッピくん。』と声をかけるとうっすらと目を開く彼。朝が苦手なのか眉をひそめている。
ベッドに横になると身長差が縮まってショッピくんの目がよく見える。ほんとに綺麗な色をしていて、その紫に吸い込まれそうになる。
じっと見ていると。
ショッピくんの手に目を覆われる。
それから手を離して「見すぎ。」と微笑む彼に謝って、1日が穏やかに始まった。
ーーーーーーー。
昨日買ったワンピースを身につけてまた街に出る。
今日はアンナに頼まれたヘアオイルを選びに行く。とはいっても私に1つの店を探すのはまだ難しすぎるため、昨日と同様にショッピくんに手を引かれて歩く。
syp「たぶん…この店ですね」
『すごいね、ショッピくんほんとに着いた。』
syp「地図見たらすぐですよ笑」
カランコロンっと、音を立ててドアを開けると
色とりどりの瓶のある棚が店中に並んでいた。
その中から頼まれたバラの香りの赤い瓶を探す。案外すぐ見つけることが出来たので店を出ようとするが、ショッピくんがいない。
店の中を探して回っていると1つの瓶が目に入った。
『綺麗な紫の瓶……ラベンダー?』
どこか既視感のあるその色に手を伸ばすが、上の方で届かない。
すると、
syp「これ、ですか?」
後ろから手が伸びてきてスっと取ってくれる。
『びっくりした。どこにいたの?』
syp「いや、ちょっと暇やったから適当に回ってました。」
syp「…これ、買うんすか?」
ショッピくんと目が合う。
あ、この瓶の色ショッピくんの目の色みたい。
『……うん。買おうかな。』
syp「いいですよね、その色。俺も好きです。
…じゃあ、店出たとこで待ってます。」
『わかった。じゃあ、後で。』
会計を済ませ、店の外に行くがショッピくんの姿がない。
探しに行こうにも、1人ではむやみに歩けず、店の外で立ち往生してしまう。
(どこに行ったの……。)
??「ねぇ!」
肩を掴まれたので振り返ると全く知らない男が2人立っていた。
長髪の男と派手な色の髪の男だった。
派手髪「そこで何してんの?1人?」
長髪「さっきからキョロキョロしてるみたいだけど、もしかしてこの街は初めて?」
『今は1人。この街は昨日も来たけどあまり詳しくないわ。』
派手髪「まじ?じゃあ俺たちが案内するし、奢ってあげるから一緒に来てよ」
『ありがたいけど、一応人と来てるから…』
長髪「名前は?てか、すっげ~美人!!」
長髪男は話も聞かずに肩を抱いてきた。
『ちょっとっ…!』
長髪「ねぇ、ほら名前教えてよ」
『………あなたよ。ほら、早く離して。』
派手髪「あなたさんね!ヘアオイル買ったんだ~ここの店街の女の子に人気なんだよ。
てか、きれーな髪!!」
長髪「あ!目の色、すげー変わってる…」
派手髪「え!見たいんだけど…!」
そう言って派手髪が私の頬に手を伸ばす。
その手を振り払おうとするが、長髪に手を掴まれ、派手髪には頬を撫でられる。
『ねぇ、ほんとにやめて。離して。』
長髪「ガード硬いなぁ…笑」
派手髪「その方が良くね?笑笑
髪飾り買ったげるから着いといでって!!」
派手髪が私の髪に手を伸ばしてくる。
バシッ
syp「触んな。」
派手髪の手が払いのけられる。
syp「お前もはよ離せや。」
ショッピくんが長髪を睨みつける。
長髪「え、えぇーあなたさんのこと1人にしておいた方が悪いだろー?」
syp「離せ。」
あまりの剣幕に長髪は私から手を離した。
ショッピくんに手を引かれて彼の胸に収まる。
男2人は舌打ちしてどこかへ歩いていった。
syp「すみません。1人にして。」
『いえ、ありがとう。どこ行ってたの?』
syp「いや、大したことないんですけど…。それより、なんで名前教えてるんすか、、」
『聞かれたから…』
syp「はぁ……。知らない人に名前は教えたらダメです。」
『うん……わかったわ。』
syp「ホンマにわかってますか…?それよりなんもされてへんよな?」
『大丈夫よ。』
(ちょっと触られたけど)
syp「…。そろそろ帰りますか。」
『そうね。助けてくれてありがとう。』
syp「どういたしまして。」
その日の帰り道は
いつもよりショッピくんが近くて歩きづらかった。












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!