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頭がよく働かない 。
気分が悪い 。
何に対しても気持ちが乗らない 。
ふいに自分には生きてる価値がないんだな、と思ってつい頭をかかえてしまう 。
なーんでこんな思考になるんだろ、、
すると隣の席のないこさんが小声で話しかけて来た 、
俺そんなに顔色悪い、、?
たしかに気分は悪いけど……それは “ あれ ” のせいだし、、
そんな……きゅうに、、
ちなみに先生は俺の“ あれ ” について知っているから一応理解はしてくれる 。
そう言っておんぶをしてもらった 。
< 保健室にて 。 >
保健室の先生がいなかったから、ないこさんが俺をベッドに寝かせてくれた 。
ないこさんにはいつも迷惑かけてばかりだからめちゃくちゃ感謝だ 。
するとないこさんの口が開いてなんだか空気が重くなる雰囲気がした 。
ドキッ。
図星を付かれたようで胸が鳴った 。
義弟たちの事で色々あったけど、言うべきなのか…言わなくてもいい事なのか分からなくて口をつぐんだ 。
これは話すしかないのかな……と思って渋々ないこさんに全て話した 。
ママが再婚して父親と弟5人が出来たこと 。
ママの精神病が悪化して遠くの地方で入院することになったから、義弟達と6人で暮らしていること 。
義弟達が冷たいこと 。
最近 ずっと吐き気がして気分が悪いこと 。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。