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lk.side
暗闇で光るネオンの中
車が停められたのはまさしくラブホだった
声をかけるも応じないハンは俺の手を優しく握って
催促するようにきゅっと引いた
間もなく車から降りると
部屋のチェックインを済ませてベッドに座るまでは異様な空気感とハンの目に恐怖を感じた
ずっと握られていた手を離されると
シルク地の綺麗なベッドの端に座るおれに、しゃがみこんで目線を合わせて口を開いた
ため息が聞こえて来そうな空気感に
また、胸が押しつぶされそうになった
俺はただ、自分の恋心から目を背けたくて
偶然さしのべられた手を握っただけだ、
だけ、なんだ
縛られたように目線まで動かせない俺を見かねて
ハンが口を開いて、言った
見られてたんだ、
しっかり
俺に向けられた目線は離れることなく鷲掴みされた
別に助けを求めてる訳じゃない
それ以前に、なぜここに連れてきたのか
だから、、
繋ぐ言葉がみつからない
こう言って何になる
そう言ったからハンにどうして欲しい
全く分からなかった
ハンはすくっと立ち上がると
俺の腕を優しくにぎって持ち上げた
途端に後ろのベッドに押し付けられて、反動で体ごと押し倒される
ハンの目は純粋だ
ハンの腕を払い、また掴みあって、
力ずくで腕を払うと、いかにも非力なハンは
そのまま自身の髪をくしゃと握った
目が潤い、手が震えていた
間違いは無い、
でももう慣れたことで
目をそらさなきゃいけないこと。お母さんがいるだろう、きっとみてる
ハンの震えた手を掴んだ
ハンは事情を知らない
さわ、と柔らかいハニの髪を撫でた
俺の腕を握ったままの手に、くっと力が入った
まるで青年さを取り戻したかのように
涙がぽろぽろと落ちるハンをみて
少しの安堵と共に、
また、俺の頬にも涙がつたった
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。