貴方は煙草が好きよね
私も好き貴方を思い出すから
きっと私達は似ているのよ
好みのセックスも服も食べ物もキスの仕方も同じ
だけれど貴方は私を求めていたはすなのに
今は無機質なキスだけが貴方と肌を合わせる機会になってしまったのね。
私を愛さない貴方を愛し続けている私がバカみたいじゃない可笑しくなっちゃうよ
なのに…
それでも貴方は私を愛していると嘘を吐き出す。
それでも二人が同じ気持ちになる場所は夜が深く沈み都心が重くのし掛かるような圧迫感を与える時間に私達はベランダに出る
貴方は胸ポケットから
私は右ポケットから
煙草を出す
二人で煙草に火をつけ煙で雲1つない空を濁す
あなたはどうなの?わからないわ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!