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第8話

最終章 ― 信じた先にあるもの
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2025/07/15 10:00 更新
ステージのライトが眩しかった。
歓声、音楽、仲間の声――そのすべてが、胸を震わせる。

けれど今、僕の心をいちばん満たしていたのは、
すぐ隣に立つ人の存在だった。

チャニヒョン。

いつもなら一歩前を歩いていたはずのその背中が、
今は、僕のすぐ横にある。

**

アンコール曲が終わり、舞台袖へと引き上げる。
汗が喉を伝って滴る。
でも、不思議と疲れはなかった。
BC
BC
……いいステージだったな
チャニヒョンが、ぽつりとつぶやいた。
SM
SM
はい。最高でした
僕も、自然と笑っていた。

**

ツアー最終日の前夜、チャニヒョンとふたりで夜の空気を吸いに出た。
話すつもりはなかった。
ただ、何となく隣にいたかった。

でも、沈黙の中で彼が口にしたのは、予想外の言葉だった。
BC
BC
俺、ずっと怖かったんだ。
お前に嫌われてるんじゃないかって。
……あの頃、何も言えなかったのは、それが理由だったのかもしれない
僕は立ち止まって、彼の方を見た。
BC
BC
俺、リーダーとして、正しいことを選ばなきゃって思い込んでた。
それで、誰かとちゃんと向き合う余裕なんてなかった
彼の声は静かだったけど、
その静けさの奥には、確かに揺れるものがあった。

**
SM
SM
……嫌ってなんか、ないですよ
BC
BC
……うん
SM
SM
ただ、分かってほしかった。僕なりの思いも、やり方も
BC
BC
うん。分かってる。今は、ちゃんと
しばらく、ふたりで空を見上げた。
都会の明かりにかき消されて、星は見えなかった。
でも、どこかにきっとある。信じていれば。

それは、僕たちの信頼とよく似ていた。

**

ツアー最終日。
最後の曲が終わる直前、ほんのわずかに視線が交わる。

チャニヒョンが、わずかにうなずいた。
BC
BC
行こうか
その一言に、すべてが詰まっていた。

**

舞台の中心に立って、僕は歌った。
これまでの痛みも、衝突も、全部抱えたまま。

だけど、今なら言える。

あの時間があったからこそ、
僕たちは“ここ”までこれたんだと。

**

拍手の音のなか、誰よりも強く抱きしめられた瞬間、
ようやく、僕の中のわだかまりが、完全にほどけていった。
BC
BC
ありがとう、スンミナ
SM
SM
……僕のほうこそ
それは、やっとたどり着いたひとつの答え。

言葉にしなくても、分かり合える。
でも、言葉にしたからこそ、ちゃんと“信じ合えた”。

それが、僕たちが築いた絆だった。


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エピローグ ― その先の未来へ

録音ブース越しに見える彼の背中は、今でも少し大きく見える。
でももう、怖くはない。

僕は、僕の声で向き合えるようになったから。
BC
BC
ここ、ちょっと違うかも
SM
SM
じゃあ、もう一回やります
笑って、言い合える。

衝突も、沈黙も、遠回りも、
すべてが今の僕たちをつくった。

**

“信じる”って、簡単じゃない。
でも、諦めなかったふたりだからこそ辿り着けた関係がある。

不器用な声たちでも、
本気でぶつかって、
本気で信じて、
そして、本気で“支え合う”ことができる。

その事実が、僕の誇りだ。

今なら、胸を張って言える。

「このグループで、チャニヒョンと、出会えてよかった」と。


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