やっぱり
恵には伝わってない
私は首に手を添える
…さぁ
どう出る…ッ!?
消えッ……
キンッ…
喉元や肺をかっ切られ
地面に鮮血が滴る
視界はぼやけ
音も真面に聞こえなくなってくる
そのまま地面に倒れこむことしかできなかった
どうして……
人柱が死ねば困るのはそっちって、
分かってたんじゃねぇのかよ…ッ
愛を守ることもできず
悔しくも私は
そこで息絶え、意識を失った
釘崎野薔薇side
私は一足先に医務室にいた
その後伏黒が帰ってきた
……あなたの下の名前を抱えて
ホッと胸を撫で下ろす
…が、もう一つの違和感に気付かない程
馬鹿じゃない自分が、こういう時心底恨めしい
沈黙こそ肯定は暗黙の了解
すると伏黒はかなりあっさり
私の横の空いていたベッドに、あなたの下の名前を横たわらせ
自分は重ねてあった椅子を持ってきてそれに座っていた
思わず
掴みかかってしまった
大切な人を
侮辱されている気がして
その後、いくら喚いても起きる気配もない小林横目に
私達は我を忘れた様に口論を続けた
声を聞いて駆け付けた硝子さんや五条先生に
なぁなぁで宥められ
事なきを得た
その状況の中目を覚ましたあなたの下の名前は混乱しており
その覇気のない姿を見て
誰も彼もあなたの下の名前を守る気がないのなら、私があなたの下の名前を守る
本気であなたの下の名前を守って、愛してくれる誰かが現れるまで
そう決意した
あなたの下の名前は、私の大切な人だから
伏黒は強かに唇を噛み
黙って俯いていた
Next…












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!