ピンポーン♪
ガチャ………
室内は怖いほど静かだ
リビングまでの廊下が長く感じる
ただ、俺とシルクは部屋に入る前に
ただ事ではない
何かのサインなのか
胸騒ぎがする
ドアを開けた瞬間、身体中の産毛が逆立った
鮮明な血溜まりの中に、うつ伏せの状態で
青白くなったモトキの姿があった
俺とシルクはモトキの側へすぐに駆け寄った
俺はモトキの上半身を起こし、呼びかけるが
俺の服がモトキの血に染まってゆくだけで
返事は返ってこない
あ…………やばい………
モトキ……………………死んでるの……?
頭の中が真っ白になっていく
“俺が気づいていれば”
俺の中でノイズと共に言葉がよぎる
シルクの言葉で、再び現実に引き戻された
そうだ
ただ絶望してもなにも変わらない
とにかく、モトキを助けることが最優先だ!!
プルル………プルル……
約10分後
救急隊が駆けつけ、一旦モトキは医療従事者へ
預けることとなり
病院へ搬送された
当時の状況を事細かに説明できるシルクが
付き添いとして、モトキと共に病院へ行った
俺は後から車で向かった












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!