カイト視点
あれ?なんでだろ
涙が止まんない。
秋斗の言葉で私の中の何かが切れた。
私はたくさん泣いた後、疲れて寝てしまった。
気がつくと、知らない場所にいた。
そこには生贄になったはずの蒼がいた。
私は蒼に駆け寄ろうとした。
だけど、なにか透明な壁が邪魔をした。
蒼は何も喋らず、微笑んだ。
蒼のこんな顔を見たのは初めてだ。
すると、蒼はそのまま私の近くを離れていった。
なんで?なんで離れていくの?
私は泣き崩れた。
そこで私は目が覚めた。
ホッ、なんだ夢か〜。
確かに、蒼があんな風に笑うなんておかしいしね。
チリンチリンッ
チリンチリンッ
ピピピッ
秋斗は若干納得してなかったけど渋々引き下がってくれた。
6月5日㈰ 18:34
※間違えていたところがあったので、編集させてもらいました。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!