あっきぃ視点
少し森の深くに潜って辿り着いたのは木々を実らせた木や茂みに溢れた場所。特別珍しい餌がある訳では無いが、確かにこれだけあれば元人間のこの子が腹ペコで死ぬ心配がないのは分かる。
涙目でぷりちゃんが木の実にがっつくのを見ながら俺も背中から柔らかい枝を伸ばして果実を掴む。
うん!これこれ。やっぱり土から水を吸い上げるだけじゃつまらない。この甘い感触が口に広がるのが最高なんだ。
まだ血の滲んだ跡が結構残ってる。やられてからまだそんなに時間は経ってないと思う。
カチカチと硬い殻をクチバシとそこら辺の小石を使って剥いてから彼はそれの中身は飲み込む。牙や棘でかち割ってる脳筋な俺達では出来ない器用な光景に目を見開く。
プププ、使い慣れてるのに翼は折るんだ…と思ったが絶対嫌な反応をしてくるだろうからグッと呑み込む。
正直今までの知恵と経験上、"俺達は人間よりは寿命が長いんだなーアッハッハッー"ぐらいしか分かってない。
魔物図鑑
B級魔樹 モーイ
単体なら気に入ったものに擬態して勝手に害獣を食べてくれる上に実るデンプンの塊も栄養価の高い畑の益草だが、増殖し過ぎると逆に農耕に影響が出る厄介なやつ。そのくせ1体だけだと寂しくておびただしい数の仲間をフェロモンで呼びまくる。繁殖能力や生存能力も同じ等級の魔樹と比較してかなり高い。
因みに、あっきぃが犬型の形をしてるのは人間と出来る限り仲良くしたいからである(つまりは物理的に形から入るタイプ)。
自我のある魔物
獣人や精霊等を除いた異形化しても人間的な人格と知能を保ててるちぐさのようなパターンやあきぷりのように突然変異で人間性を持って産まれた第2世代以降の個体のパターン等がある。特に前者が起こる事自体はそこそこあるが、人間へ命がかかるような危険を与えない且つ自然界での生存の条件を満たせる者は少ない。
次回 悪魔は囁く












編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!