夜の道。
人も少なく、静かな空気。
いきなり立ち止まるボムギュ。
一瞬、時間が止まる。
少しだけ迷う。
でも⸺
さっきまでの一日、
ずっと我慢してた顔とか、
手、繋いだときの安心とか、
全部思い出して。
ゆっくり、距離が近づく。
ゆっくり目を閉じる。
次の瞬間——
そっと、唇が触れる。
ほんの一瞬。
でも、温度がちゃんと分かる。
すぐに離れる。
でも、
そう言うと、少しだけ残念そうにする。
でも、
その顔を見て、少しだけ迷って。
今度は、
長く、優しく、ちゃんとしたキス。
離れたあと、少しだけ顔が熱い。
そして、
また手を繋ぐ。
さっきよりも、強く。
夜の道。
⸺全部が少し違って見えた。














編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。