ある日の昼
銀時は人々が行き交う町を歩いていた。
「あ〜二日酔いで頭痛ェ〜」
すると突然何かにぶつかった。
「おっとごめんよ」
ぶつかったのは子供だった。銀時は右手をあげてそのまま歩いた。
晴太side
よしっ、スリが成功した!木刀を持っていたし、侍っぽかったけど…
晴太は盗った財布の中を見たが、中はレシートなどしか入っていなかった。
「チッ、しけてやがらァ。ほとんど空じゃねーか。やっぱり今の時代侍なんぞ狙っても金になりゃしねーや。オイラの方がまだ持って…?」
晴太はポケットの中をまさぐった。しかし、財布はない。
「なんで!?落とし…」
焦っているとオイラが歩いてきた方向から
「ひーふーみー、いやっほ〜。わらしべ長者だ」
と言う声がした。その声のする方を見ると、さっきの侍がオイラの巾着を持ちながらその中の金を数えてる。
オイラは驚きと焦りで思わず
「それっ、俺の金っ…」
飛び出してしまった。
その白髪の侍は目を光らせて、
「コソ泥がァァァ!」
と言い、オイラにゲンコツを食らわせた。
その後、その侍にパフェを奢って、帰ろうとした。
「……」
目の前にはタバコを吸ってるおばさんと猫の耳がついたショートカットの女(?)の人。
右にはさっきの侍、左にはメガネをかけたやつ、その奥には赤い髪をした女の子がいる。
おばさんと猫耳がオイラを笑いながらなんか言ってる。…聞きたくない。多分馬鹿にされてる。
すると、今度は左のメガネと赤い髪の女の子が何か話してる。
右の侍がオイラになんで母ちゃんを買いたいのか聞いてきた。オイラは正直に答えた。
日輪太夫が母ちゃんかもしれないこと。会いたいこと。会って話がしたいこと。
涙が出てきた。なんで、なんでオイラだけこんな辛い思いをしないといけないんだ。
すると、タバコのおばさんが
「ここで働いていきな」
と言った。ありがたくて、どこか情けなくて、また泣いてしまった。人の優しさが身にしみた。
晴太君、見返すと結構辛い人生でしたよね…
次回:吉原桃源郷











編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!