※今回少し暴力表現あります。 苦手な方はブラウザバック
平気な方のみご閲覧お願いします。
なお、読み終わった後の文句は受け付けません。彼は何も言わない。
理由は皮肉なことに、彼は、すでにあのツイートを見ていたのだ。
いきなり席を立ったこさめに、LANは間髪入れずに声をかける。
こさめは闘争心がついたのか、LANが話しているのにわざと被せて話を遮る。
こさめが再びLANの話を遮り、ほぼ力任せに扉を開ける。
が、それが良くなかった。
ガンッ
「いってぇ…。
あーあ、血が出たじゃねか。どうしてくれんだよ。」
LANがこさめ、と名前を呼び終わる前に、鈍く扉がナニカに当たる音がし、低い声がやけに部屋や廊下に響いた。
いるまは、知っていた。この、声の主を。
でもこの声の主を知っていたのは、いるまだけじゃなかった。
「謝罪だけで済むならサツなんかいらねぇよ!!」
勢いに押されて、こさめは腰を抜かす。
みんな、突然のことで動けなかった。
「1回痛い目みねぇと分かんないみたいだなぁ…?」
バッと腕を上げる男が、何をするのか瞬時に理解した彼らは、
刹那の時を動いた。
いるまは兄ちゃんと呼んだ人を突き飛ばし、こさめを守るために覆い被さった。
ゆうはいるまといるまに兄ちゃん呼ばれた男との間に入り、立ち塞がった。
くにはいるまとこさめ守るために、少し部屋の奥の方へ引っ張りつつも抱きしめる。
何もできなかった他のメンバーは、啞然としてしまった。
すかさずゆうとくにが、兄を睨みつける。
しかしいるまは反抗せず、こさめをくにに任せ、自分は膝と、手のひらと、頭を床につけた。
いわゆる、土下座状態だった。
兄は間にいたゆうを壁に突き飛ばし、いるまの髪を掴んで顔を無理矢理あげさせる。
そしてそのまま
バシンッ
いるまの顔を殴った。
ドスッ
そうこう話している間にも、いるまは容赦なく蹴られ続けていた。
ウーーーーーーウーーーーーー (サイレン音)そう言いながらまるで、いるまを物のように床に投げつけ、兄は嘲笑った。
いるまが言い切るのが遅かったのか、もしくは兄が部屋から立ち去るのが早かったのか、いるまがゆるゆると顔を上げれば、そこに兄はいなかった。

部屋は着々と、混乱の渦に呑まれていく。
普段ならリーダー組が指示を出して収めていくのだが、彼らにそんな余裕はなかった。
じんわりと進んでいた時間が、再び音を立てて動き始めたのは、スタッフと警察が部屋に入ってきてからだった。
バタバタと、音が増えていく。
その音と比例するように、みんなの時間も、考えていることも、同じように溶けて消えていった。
ただ、彼らを除いて______。
不貞腐れてます。↑※6月2日に写真を変えました(検索避けのため)













編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。